選択肢広がるDPP-4阻害薬
公開日時 2013/07/31 00:00
糖尿病治療も個別化医療の時代国内初の経口DPP-4阻害薬が市場に登場して3年半が経過し、2型糖尿病の薬物治療は大きく前進した。今年7月にも新たなDPP-4阻害薬が上市され、現在までに合計7成分が市場に流通している。競争激しい市場ではあるが、患者の高齢化が進む糖尿病治療において、患者の年齢や病態などに応じた薬剤選択が治療最適化の重要な柱となっている。本誌は、個別化医療の切り口から糖尿病治療の新たな方向性を探った。(田中かおり)低血糖リスクの低さと食後高血糖の抑制が特徴DPP-4阻害薬は、食事の際に消化管から産生され、血糖依存的にインスリン分泌を促すインクレチンホルモンを分解するジペプチジルペプチダーゼ‐4(DPP-4)を阻害する。血糖依存的に作用するため副作用が少なく、食後高血糖の抑制も期待で...