アメリカでは、本業のかたわら、医療保険診療外の美容整形外科とその周辺領域でサイドビジネスを展開する開業医が増加している。（医療ジャーナリスト・西村由美子）盛んになったのは今世紀に入った頃からで、その背景の１つは、医療業界全体がコスト削減のために行った民間主導のイノベーション（出来高払いからマネージドケアへの移行）。もうひとつはアンチエイジング医療の大衆化だ。従来の専門医や一般開業医から美容整形外科への転職、あるいはサイドビジネスの導入は、初めは複雑な顔の手術に慣れている耳鼻咽喉科の医師、あるいは一般外科医の間で始まった。しかし、レーザーなどの機器の進化に伴い、やがて皮膚科の医師が本業にあわせて美容整形外科の看板を掲げるようになった。やがて、学会や機器展示会等とタイアップしての医師向け技術講習...