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サノフィ 成長の軸は糖尿病領域 GE事業戦略は検討途上

公開日時 2011/06/29 04:00

サノフィ・アベンティス日本法人のジェズ・モールディング社長は6月28日、都内で同社の成長戦略について記者会見し、11年~15年の成長をけん引する領域の1つに糖尿病を定め「糖尿病のトータルケアカンパニーを目指す」との方針を示した。新しい自己血糖測定器、新薬を含むあらゆるタイプの糖尿病治療薬を揃え、年平均成長率11%を見込む。

 同社の10年売上高は2850億7900万円。成長率はIMSデータで7.2%だった。抗血小板薬プラビックス、睡眠導入剤マイスリー、インスリン製剤ランタスなど主力品の売上が2桁増となり、成長を支えた。

今後11年~15年までは「年率1桁台の後半」(同社長)の成長を計画する。その軸となるのが糖尿病領域で、インスリン製剤のランタスとアピドラを核に成長を図る。同社は経口血糖降下薬のアマリールを持つほか、ノバルティスのDPP-4阻害薬エクアを共同販促、今後5年内にはGLP-1受容体作動薬リキシセナチド(注射剤、日本フェーズ3)を上市予定。加えて、新規の自己血相測定器を投入する。同器はより簡便な操作性とiPhoneと接続してデータを患者自身で管理したり、担当医に送信したりする機能を持つという。

現在の成長のけん引役である「血栓・循環器、内科領域」は、製品のライフサイクルマネジメント期に入り、15年まで売上増は年率2%程度。5年内には心房細動・粗動の治療薬doronedarone(国内フェーズ2)、心室性不整脈の治療薬celiverone(同)を上市する予定。

がん領域は15年まで年率5%の売上増を見込む。第3四半期には溶解済み製剤ワンタキソテールを発売。新薬については、10年に創設したオンコロジービジネスユニットにより、グローバルと開発の足並みを揃える方針で、開発を加速させたい考え。現在フェーズ1の、非小細胞肺がんの治療薬としてiniparib、がん腫未定のombraburinは、フェーズ3から国際共同治験を進めるとした。

10年5月に日医工と共同出資会社を設立して展開するジェネリック(GE)事業では、今後の拡大が見込まれるGE市場での成長基盤と改めて表明。しかし、「欧州のGEプラットフォームの製品のうち、日本市場にどれがフィットするのかはいろいろ検討している」と述べるなど、サノフィが参画することによるGE事業の優位性をどう戦略的に展開するかについては検討途上であることを示した。サノフィから販売移管した製品は5製品で、薬価ベース売上高は172億8800万円という。

そのほか、仏本社買収したジェンザイム社との国内統合スケジュールについては「9月末にはもっとはっきり統合プランを示すことができるだろう」と述べるにとどまった。また、本社は「サノフィ」に社名変更したが、日本法人への適用については、ロゴ変更を「今年後半にかけて移行する」と述べたが、社名変更には触れなかった。同社広報によると「検討中」という。
 

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