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スズケン・10年度決算 卸事業で上場初の営業赤字

公開日時 2011/05/10 04:01

スズケンが5月9日に発表した2011年3月期連結業績のうち、主力の医薬品卸売事業では、営業損失43億9900万円を計上し、1995年の株式上場以来初の営業赤字に転落した。同社は昨年11月の中間決算で、卸売事業で営業赤字を計上、通期で黒字転換を目指していたものの、価格競争の難航、卸間競争の激化により達成できなかった。医薬品製造、保険薬局事業などを含む全体の連結業績では全利益ベースで黒字を確保するも、営業利益率は0.31%にとどまった。なお東日本大震災の影響による特別損失は17億4900万円。

医薬品卸売事業の業績は、売上高1兆6671億9300万円(前期比=以下同、0.6%増)、営業損失43億9900万円(営業利益59億2500万円)だった。厚生労働省の「医療用医薬品の流通改善に関する懇談会」が策定した「緊急提言」に則って流通改善に取組んだほか、昨年4月に試行的に導入された「新薬創出・適応外薬解消等促進加算」を受けて、医薬品の価値に見合った価格交渉を行ってきたが、想定を超える価格交渉の難航や卸間での競争激化により、営業赤字の計上を余儀なくされた。

◎年度越えての未妥結も5.3%

価格交渉の難航を裏付けるように、妥結率(金額ベース)も10年12月末で56.4%(2年前の同時期で76.6%)、11年3月末で94.7%(98.7%)と低調に推移した。

なお、同社全体の連結業績は売上高1兆7519億2800万円(前期比=以下同、0.9%増)、営業利益53億7000万円(61.8%減)、経常利益200億2600万円(30.1%減)、当期純利益96億2700万円(31.1%減)だった。

◎卸売事業は12年3月期も営業赤字を予想

12年3月期の医薬品卸売事業通期業績予想は、売上高1兆7500億円、営業損失64億円を見込む。全体の連結業績予想は、高齢化の進展や生活習慣病関連薬剤などの市場拡大などによる増収を見込むも、営業・経常利益は減少するとの見通しを示した。各種予想数値は、売上高1兆8420億円(5.1%増)、営業利益31億円(42.3%減)、経常利益182億円(9.1%減)、当期純利益100億円(3.9%増)――。

 

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