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MSD 経口HIF-2α阻害薬・ベルズチファン VHL病に関連する腫瘍を対象に承認申請

公開日時 2024/09/18 04:48
MSDは9月17日、経口低酸素誘導因子2アルファ(HIF-2α)阻害剤・ベルズチファンについて、フォン・ヒッペル・リンドウ(VHL)病に関連する腫瘍の治療薬として承認申請したと発表した。ベルズチファンはこの予定適応症で、厚労省から希少疾病用医薬品の指定を受けている。ベルズチファンは7月に、根治切除不能又は転移性の腎細胞がんを対象疾患に承認申請している。

ベルズチファンは、経口投与可能なファーストインクラスの低分子HIF-2α阻害薬。がん細胞においてVHLタンパク質の機能が喪失している状態で、ベルズチファンは、HIF-2αとHIF-1βのヘテロ二量体形成を選択的に阻害する。その結果、血管新生、増殖および腫瘍代謝に関連する低酸素下で誘導される遺伝子の転写を阻害することで抗腫瘍効果を示す。

VHL病は、VHL遺伝子の変異によって腫瘍が引き起こされる難治性の希少疾患で、日本の推定患者数は600~1000人。発生する主な腫瘍は、中枢神経系(小脳、延髄、脊髄)血管芽腫、網膜血管腫、腎細胞がん(RCC)、腎嚢胞、褐色細胞腫、膵神経内分泌腫瘍、膵嚢胞、精巣上体嚢胞腺腫、子宮広間膜嚢胞腺腫、内リンパ嚢腫瘍――。いずれも若年で発症し、複数の部位に同時に発生する(多発性)、生涯にわたって発症を繰り返す(再発性)という特徴がある。腫瘍の発生部位によって、多血症、高血圧、視力障害、運動障害、膀胱直腸障害、腎不全、不妊症などの合併症が現れることがある。

治療方法には腫瘍の摘出手術や放射線治療などがある。ただ、手術の侵襲に伴う障害が発生する場合や頻回の手術が必要になる場合があるなど患者QOLへの影響は大きく、新たな治療法が望まれている。
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