富山化学 新規機序の抗インフル薬ファビピラビルを国内申請
公開日時 2011/03/31 04:02
富山化学は3月30日、新規機序の抗インフルエンザウイルス薬「T-705」(一般名:ファビピラビル)を日本で承認申請したと発表した。申請した適応は「A型及びB型インフルエンザウイルス感染症」。既存薬耐性ウイルスに対しても効果を期待している。
現在汎用されているのはノイラミニダーゼ阻害剤、複製されたウイルスの放出を防ぎ感染の拡大を防ぐ仕組み。それに対しファビピラビルは、ウイルスの細胞内での複製を阻害することで増殖を防ぐ新しいメカニズムを有するRNAポリメラーゼ阻害剤というもの。
動物試験では、季節性ウイルスのみならず、ノイラミニダーゼ阻害剤耐性ウイルス、鳥由来の高病原性ウイルスにも効果を示すことを確認したという。また、ノイラミニダーゼ阻害剤に比べ投与開始時期が遅れても効果を示すことも確認したとしている。