国立感染症研究所 被災地・避難所でのインフルエンザ流行に注意喚起
公開日時 2011/03/22 04:01
国立感染症研究所感染症情報センターは3月18日、東北地方太平洋沖地震の被災地・避難所におけるインフルエンザの流行で注意喚起を促した。感染症情報センターのHP上に掲載した。
今シーズンのインフルエンザの流行は、2011年1月下旬をピークに患者数の減少が報告されていたが、第10週(3月7~13日)には患者数の増加が報告されているという。第1週(3月14~20日)の患者発生数はまだ不明だが、第10週よりも増加する可能性が高いと指摘している。
東北地方、周辺地域では、A香港型(AH3亜型)を中心にインフルエンザが拡大しているとした。すでに複数の避難所でインフルエンザの発生が確認されているという。
避難所ではインフルエンザの集団感染が懸念されることから、38度以上の高熱と咳・喉痛などの急性呼吸器症状がある場合にはインフルエンザを疑って欲しいとしている。また、インフルエンザの感染が懸念された場合は、治療や症状がある人のマスク着用などの処置を取ることも求めた。特に重症化が懸念される高齢者や乳幼児には、早期の治療開始も重要とした。
また、今後ボランティアなどで東北地方に入る人に対しても、「外部からインフルエンザウイルスが持ち込まれないように厳重な注意をお願いします」と注意を促した。インフルエンザの感染予防はマスクの着用などによる“咳エチケット”と、アルコール製剤などによる手指の衛生が重要としている。