グラクソ・スミスクライン(GSK)の子宮頸がんワクチンであるサーバリックス(ヒトパピローマウイルス(HPV)16型および18型感染予防ワクチン)が、米食品医薬品局(FDA)から10月16日付けで、子宮頸がんおよびその前駆病変の適応を取得した。同剤はHPV31型の感染に対して予防効果を示している。GSKとしてはクロスプロテクション(交差防御能)が認められたことを強みにメルクのGardasilの牙城である米子宮頸がんワクチン市場を切り崩したい考えだ。
同剤を用いた臨床試験では、HPV31の感染が原因となった子宮がん前駆病変に対して、CIN(子宮頚部上皮内腫瘍)2/3では89.4%、潜在性腺がんでは100%の予防効果を示した。限定的クロスプロテクションとはいえ、HPV31型の予防効果が加わることはGSKに大きなメリットを与える。GSKは、米国では、HPV16型、18型が子宮頸がん症例の76.4%の原因で、HPV31型は4.6%の原因と推定している。
国内では、10月16日にHPV16型、18型感染による子宮頸がん、およびその前駆病変(CIN2/3)の予防の適応で承認された。
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