第一三共 ワクチン事業強化へ 専門組織10月に立ち上げ
公開日時 2009/08/03 04:02
第一三共は10月1日、「ワクチン事業企画部」を立ち上げ、ワクチン事業を本格化させる。国の施策が予防へよりシフトするとみて、新薬を軸とする治療薬の事業に加え、ワクチン事業による疾病予防への取り組みを戦略的に進めることになった。
同社によると、この部署はコーポレート部に位置づけられ、経営戦略や研究開発、ライセンスなど社内に分散しているワクチン関連部門を統括。まずはワクチン事業戦略を検討する。部長を含め6人体制でスタートする予定という。
同社は、北里研究所のインフルエンザワクチン、仏サノフィパスツールが製造するHibによる感染症を予防するアクトヒブの販売を手がけており、08年度の売上高は93億円。サノフィパスツールとの合弁会社を持つほか、08年12月には北里研究所と日本でのヒト用ワクチンの研究、開発、製造、販売で相互補完提携をしている。
今後、ワクチンで防ぐことができる病気も増えると見て、「予防を意識した創薬」を進め、予防医療への貢献を目指す。