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コラテジェン 田辺三菱と独占販売契約終了 アンジェス・山田社長「欧米でのパートナーと密に連携」

公開日時 2024/08/26 04:51
田辺三菱製薬は8月23日、HGF 遺伝子治療用製品・コラテジェンについてアンジェスとの独占的販売権許諾契約を終了することに合意したと発表した。市販後調査で、国内第3相臨床試験成績を再現できなかったため、アンジェスが6月に国内の製造販売承認申請を取り下げており、それに伴って条件・期限付承認は失効。販売も終了されていた。アンジェスは同日の広報ブログで、山田英代表取締役社長のコメントとして、米国での臨床試験結果が「良好」であったことを改めて強調。「コラテジェンの開発、販売について、米国・欧州の医療事情に精通したパートナーと密に連携する」とのコメントを発表した。

コラテジェンの国内製造販売承認申請取下げにより、条件・期限付承認が失効したことから、両社は、国内については2024年11月1日、米国については2025年2月1日で契約を終了する。契約の終了に伴って、コラテジェンの国内・米国の権利は、田辺三菱製薬からアンジェスに返還される。

◎田辺三菱製薬 自主回収はすでに終了 安全性は「対応期間終了後はアンジェスが実施」

田辺三菱製薬広報部は本誌に対し、承認取下げ以降、自主回収(クラスⅡ)を進めており、6月末に市場にある製品はすべて回収を終わらせたと説明。販売期間中にコラテジェンが投与された患者に対する今後のケア(安全性情報情報)については、「当社の対応期間が終了次第は、アンジェス社にて実施する。なお、当社対応期間についてはアンジェス社と協議中」とコメントした。

◎アンジェス・山田社長 「患者数が圧倒的に多い米国主導が得策」

アンジェス社は同日付で契約終了についてリリースを発表するとともに、広報ブログを更新した。「ご心配をおかけしましたことをお詫びする」として、山田社長のコメントを掲載。「当社は、この度、米国の臨床試験から良好な結果を得ることができた。総合的に検討した結果、患者数が日本に比べて圧倒的に多い米国で、早期承認を目指して米国主導で開発を進めることが得策であるという結論に至った」としており、新たなパートナーを探す姿勢を示している。

なお、同社は6月24日に公表したリリースで、国内で臨床試験の再現性の示せなかった重度患者よりも対象範囲を広げた、「重症度を問わず幅広く閉塞性動脈硬化症患者の潰瘍の治療を対象」としていることを明らかにしている。

米国での臨床試験結果について「良好」であることが強調されているものの、主要評価項目が有意差を示せているかも含めて、結果は全く明かされていない状況にある。同社の広報ブログでは、「試験の詳細な結果は米国の学術誌へ掲載する。学術誌での掲載前に、その情報が漏洩されてしまうと、学術誌では掲載されない厳格なルールがあるので、それまでは公表は控える。 また、これらの学術誌は、当該領域の学会や規制当局FDAにも強い影響力を有していることから、コラテジェンの一刻も早い製品化を考えると、学術誌の掲載は必須であると考えている。詳細な試験結果の公表はそれまでお待ちください」などとしている。
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