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スチバーガ 「重大な副作用」に好中球減少と白血球減少を追記 因果関係否定できない国内症例10例以上

公開日時 2024/07/18 04:49
抗がん剤・スチバーガ錠について、「重大な副作用」の項に「好中球減少」及び「白血球減少」を追記するなどの添付文書改訂が行われた。厚生労働省医薬局医薬安全対策課が7月17日、課長名で添付文書改訂を指示したことを受けたもの。スチバーガと好中球減少との因果関係が否定できない国内症例は14例(うち死亡0例)、白血球減少との因果関係が否定できない国内症例は11例(同)あり、専門委員の意見も聴取した結果、使用上の注意を改訂することが適切と判断された。

このほか添付文書が改訂されたのは、静注用フローランをはじめとするエポプロステノールナトリウム、イズカーゴ点滴静注用、ダーブロック錠、オプジーボ点滴静注/ヤーボイ点滴静注液、ベレキシブル錠、ガドビスト静注――となる。

添付文書の改訂指示があった医薬品は次の通り。

エポプロステノールナトリウム(静注用フローラン、グラクソ・スミスクライン 等)
改訂概要:「重大な副作用」の項に「腹水」を追記する。

改訂理由:国内副作用等報告及び文献報告における腹水関連症例を評価した。症例の因果関係評価及び使用上の注意の改訂要否について、専門委員の意見も聴取した結果、本剤と腹水との因果関係が否定できない症例が集積したことから、使用上の注意を改訂することが適切と判断した。

腹水関連症例の国内症例の集積状況:医薬品と事象との因果関係が否定できない症例は3例。うち死亡との因果関係が否定できない症例0例。

パビナフスプ アルファ(イズカーゴ点滴静注用、JCRファーマ)
改訂概要:「特定の背景を有する患者に関する注意」の「妊婦」の項を削除する。

改訂理由:市販後に実施されたパビナフスプ アルファの生殖発生毒性試験の結果を評価した。生殖発生毒性試験が実施されたこと、及び専門委員の意見も聴取した結果、当該試験において特段の懸念は認められなかったことから、平成31年1月17日付厚生労働省医薬・生活衛生局医薬安全対策課事務連絡「医療用医薬品の添付文書等の記載要領に関する質疑応答集(Q&A)について」(令和5年2月17日最終改正)のNo.37を踏まえ、使用上の注意を改訂することは差し支えないと判断した。

▽ダプロデュスタット(ダーブロック錠、グラクソ・スミスクライン)
改訂概要:「特定の背景を有する患者に関する注意」の「合併症・既往歴等のある患者」の項に「心不全又はその既往歴のある患者」を追記し、心不全に関する注意喚起を追記する。

改訂理由:海外臨床試験の事後解析における心不全の発現状況について、「心不全又はその既往歴」の有無別に実施されたサブグループ解析結果を評価した。専門委員の意見も聴取した結果、「心不全又はその既往歴」を有するサブグループにおいて、透析期慢性腎臓病患者を対象とした試験及び保存期慢性腎臓病患者を対象とした試験ともに、赤血球造血刺激因子製剤群と比較して本剤群で心不全による入院の初回発現割合が高い傾向が認められたことから、使用上の注意を改訂することが適切と判断した。

ニボルマブ(オプジーボ点滴静注、小野薬品)
イピリムマブ(ヤーボイ点滴静注液、ブリストル・マイヤーズ スクイブ)
改訂概要:「重大な副作用」の項に「脊髄炎」を追記する。

改訂理由:脊髄炎関連症例を評価した。症例の因果関係評価及び使用上の注意の改訂要否について、専門委員の意見も聴取した結果、ニボルマブ及びイピリムマブについて、脊髄炎との因果関係が否定できない症例が集積したことから、使用上の注意を改訂することが適切と判断した。

脊髄炎関連症例の集積状況:
ニボルマブと事象との因果関係が否定できない症例は、国内1例、うち死亡0例。海外は16例、うち死亡0例。
イピリムマブと事象との因果関係が否定できない症例は、国内1例、うち死亡0例。海外は10例、うち死亡0例。

チラブルチニブ塩酸塩(ベレキシブル錠、小野薬品)
改訂概要:
「用法及び用量に関連する注意」の項における副作用発現時の休薬、減量、中止の目安の表中の皮膚障害において、「皮膚粘膜眼症候群(Stevens-Johnson症候群)又は中毒性表皮壊死融解症(TEN)」の項目を設け、「中止する」を追記する。
「重大な副作用」の「重度の皮膚障害」の項に「中毒性表皮壊死融解症(TEN)」及び「皮膚粘膜眼症候群(Stevens-Johnson症候群)」を追記する。

改訂理由:中毒性表皮壊死融解症及び皮膚粘膜眼症候群関連症例を評価した。症例の因果関係評価及び使用上の注意の改訂要否について、専門委員の意見も聴取した結果、本剤と中毒性表皮壊死融解症及び皮膚粘膜眼症候群との因果関係が否定できない症例が集積したことから、使用上の注意を改訂することが適切と判断した。

中毒性表皮壊死融解症及び皮膚粘膜眼症候群関連症例の国内症例の集積状況:医薬品と中毒性表皮壊死融解症との因果関係が否定できない症例は4例、うち死亡0例。医薬品と皮膚粘膜眼症候群との因果関係が否定できない症例は10例、うち死亡0例。

レゴラフェニブ(スチバーガ錠、バイエル薬品)
改訂概要:「重要な基本的注意」の項に好中球減少、白血球減少に関する記載を追記する。「重大な副作用」の項に「好中球減少」及び「白血球減少」を追記する。

改訂理由:好中球減少及び白血球減少関連症例を評価した。症例の因果関係評価及び使用上の注意の改訂要否について、専門委員の意見も聴取した結果、本剤と好中球減少及び白血球減少との因果関係が否定できない症例が集積したことから、使用上の注意を改訂することが適切と判断した。

好中球減少、白血球減少関連症例の国内症例の集積状況:
医薬品と好中球減少関連症例との因果関係が否定できない症例は14例(2例は承認効能・効果外等の症例)、うち死亡0例。
医薬品と白血球減少関連症例との因果関係が否定できない症例は11例(2例は承認効能・効果外等の症例)、うち死亡0例。

ガドブトロール(ガドビスト静注、バイエル薬品)
改訂概要:「重大な副作用」の項に「急性呼吸窮迫症候群」及び「肺水腫」を追記し、「ショック、アナフィラキシー」に記載されている肺水腫に関する記載を削除する。

改訂理由:急性呼吸窮迫症候群、肺水腫関連症例を評価した。症例の因果関係評価及び使用上の注意の改訂要否について、専門委員の意見も聴取した結果、本剤と急性呼吸窮迫症候群、ショック・アナフィラキシーに伴わない肺水腫との因果関係が否定できない症例が集積したことから、使用上の注意を改訂することが適切と判断した。

急性呼吸窮迫症候群、肺水腫関連症例*の国内症例の集積状況:医薬品と急性呼吸窮迫症候群との因果関係が否定できない症例は6例、うち死亡0例。医薬品と肺水腫との因果関係が否定できない症例は11例、うち死亡0例。
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