アストラゼネカ タグリッソの添付文書を改訂 EGFR陽性NSCLCに化学療法との併用が可能に
公開日時 2024/06/26 04:50
アストラゼネカは6月25日、タグリッソ錠40mg・80mg(一般名:オシメルチニブ)の添付文書の「用法及び用量に関連する注意」について改訂したと発表した。EGFR 遺伝子変異陽性の手術不能または再発非小細胞肺がん(NSCLC)患者に対し、化学療法剤との併用療法が可能になる。
未治療のEGFR遺伝子変異陽性の局所進行または転移性非小細胞肺癌患者を対象として、本剤と化学療法の併用療法と本剤による単剤療法を比較検討した国際共同第3相非盲検無作為化試験「FLAURA2」の結果に基づく。
試験では、化学療法歴のないEGFR 遺伝子の活性型変異注3)陽性の切除不能な進行・再発のNSCLC患者557例について、タグリッソ80mgと化学療法(ペメトレキセドナトリウム、白金系抗悪性腫瘍剤)279例とタグリッソ80mg単独群278例にわけ、有効性・安全性を比較した。主要評価項目である主治医判定による無増悪生存期間(PFS)は、併用群で25.5か月、単独群16.7か月で有意な延長を認めた(HR::0.62(0.49~0.79)、p<0.0001)。
安全性評価対象症例のうち、併用群の276例(日本人47例を含む)中241例(87.3%)に副作用が認められ、主な副作用は、下痢85例(30.8%)、発疹・爪囲炎各62例(22.5%)、口内炎56例(20.3%)などだった。
添付文書の「用法及び用量に関連する注意」では、「他の抗悪性腫瘍剤との併用について、有効性及び安全性は確立していない」との記載を削除。「本剤を他の抗悪性腫瘍剤と併用する場合、併用する他の抗悪性腫瘍剤は「17.臨床成績」の項の内容を熟知し選択すること」に変更した。