日医工 新たな「品質方針」制定 コンプライアンス遵守、品質システムの継続的改善など「行動指針」公開
公開日時 2024/06/14 04:52
日医工は6月13日、新たな「品質方針」を制定したと発表した。昨年3月の新経営陣発足以来、社内で検討を進めてきたもの。「品質方針」として、「私たちは、自らの仕事と品質に誇りを持ち安心と信頼の医薬品を供給することで人々の健やかな暮らしに貢献します」と刻み込んだ。また「行動指針」として、コンプライアンスの遵守、品質システムの継続的な改善、安全安心な医薬品の安定供給-に取り組む決意を明記した。品質方針は同社ホームページに掲載している。
同社は昨年3月の岩本紳吾代表取締役社長を中心とする新経営体制発足後から日医工の存続意義や今後の医療業界への貢献のあり方について社員を含めて議論を深め、6月5日には、新たな「Mission、Vision、Value」(MVV)を制定し、公表していた。
品質方針も同様で、「安全安心な医薬品を安定供給するためには、コンプライアンス、品質確保が大前提」であることを社員・グループ全体で再認識。「常に改善意識を持つこと、各経営陣、各部署、各従業員が協力して課題に当たること、従業員に働き甲斐をもって働ける場所を提供することが大切である」と改めて考えたという。
◎3項目の「行動指針」を策定
特に、今回は「行動指針」を定めている。具体的には、①コンプライアンスの遵守、②品質システムの継続的な改善、③安全安心な医薬品の安定供給-の3点。まず、コンプライアンスについては、「安定品質、安定供給、安定経営の基盤となる。法令だけではなく、会社規程、各部署の手順書、記録など、仕事を進める上で予め決められたルールを理解して行動することが大切」と強調。「これらに違反した場合は、速やかに報告することは被害拡大を防ぐだけでなく、当事者を守る意味でも重要なこと」と刻み込んだ。
品質システムの継続的な改善については、「出荷される医薬品の品質は直接的には製造工程で作られているが、その基盤は開発、技術、分析部門等によって構築され、品質システムによって適切に管理されることで、市場に出荷される製品品質が保証される」とし、「デザイン、情報提供等などを含めて、全部門が何らかの形で品質を担っており、各部門が自らの業務の品質の継続的改善に積極的に参画していくことで品質が安定し、品質風土が作りこまれていくことになる」と強調した。
安全安心な医薬品の安定供給については、「私たちが正しいデータを科学的に解析し、客観的に問題がないことを適切に記録、保管するとともに、行政等、第三者にいつでも確認を受けられる状態を維持しておくことが信頼の基盤となる。そのような状態が維持された製品のみが安定供給されるべきだ」とした。