子宮収縮薬を製造販売する4社 必要性や危険性を十分説明、同意を得てから使用を 適正使用を注意喚起
公開日時 2023/11/21 04:50
子宮収縮薬を製造販売するあすか製薬、丸石製薬、科研製薬、富士製薬の4社は11月20日、同薬の適正使用を改めて注意喚起した。日本医療機能評価機構から公表された「第13回 産科医療補償制度 再発防止に関する報告書」の中で、2009年~16年の子宮収縮薬使用事例が651件あったが、これらの中に同薬の使用についての説明と同意、及び分娩監視装置による胎児心拍数モニターが十分でない事例などが報告された。これを受け4社は、同薬使用の必要性や危険性を十分に説明し、同意を得てから使用を開始することなどを呼びかけた。
4社は、▽子宮収縮薬を用いた治療の必要性及び危険性を十分に説明し、同意を得てから使用すること、▽子宮収縮薬を使用する際は、分娩監視装置を用いて連続的にモニタリングを行い、胎児の心音、子宮収縮の状態を十分に監視すること――を改めて注意喚起した。ジノプロストン錠については、点滴注射剤と比べ調節性に欠けるとして、過量投与にならないように慎重に投与し、陣痛誘発効果、分娩進行効果を認めたときは投与を中止するよう求めた。
各社の取扱製品は、あすか製薬がアトニン-O注1単位/アトニン-O注5単位(オキシトシン注射液)、丸石製薬がプロスタルモン・F注射液1000/プロスタルモン・F注射液2000(ジノプロスト注射液)、科研製薬がプロスタグランジンE2錠0.5mg「科研」(ジノプロストン錠)、富士製薬がオキシトシン注射液5単位「F」(オキシトシン注射液)及びジノプロスト注射液1000μg「F」/ジノプロスト注射液2000μg「F」(ジノプロスト注射液)――となる。