アトピー性皮膚炎に伴う掻痒治療薬・ミチーガ
処方増意向は9割弱 高薬価で処方に躊躇するケースも
公開日時 2023/08/01 00:00
アトピー性皮膚炎は、増悪・寛解を繰り返すかゆみのある湿疹を主病変とする慢性の皮膚疾患。病態にはアレルギー炎症、かゆみ、バリア機能異常の3つがあり、蕁麻疹や乾癬など他の疾患と比べてもQOLが大きく障害される。アトピー性皮膚炎による“かゆみ”は掻破されることで増強し、かゆみ(そう痒)→バリア機能異常→アレルギー炎症→かゆみ(そう痒)という悪循環(イッチ・スクラッチサイクル)を引き起こし、病態が遷延化・悪化しやすくなる。このサイクルを断ち切ろうと2022年8月に発売されたのが、IL-31受容体A(IL-31RA)を標的とする世界初の抗体医薬品「ミチーガ皮下注用60㎎シリンジ」(一般名:ネモリズマブ)だ。IL-31は末梢神経を刺激し求心性興奮とし...