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ガルデルマ社 アトピー性皮膚炎・結節性痒疹治療薬ネモリズマブ CHMPとFDAがそれぞれ承認

公開日時 2024/12/17 04:50
スイスのガルデルマ社は12月13日、海外開発中のヒト化抗ヒトIL-31受容体Aモノクローナル抗体ネモリズマブについて、欧州医薬品委員会(CHMP)と米国FDAがそれぞれ承認(推奨)したと発表した。CHMPは12月13日付で「中等症から重症のアトピー性皮膚炎および結節性痒疹」に対する承認勧告。FDAも同日付で「中等症から重症のアトピー性皮膚炎」を承認した。なお、FDAは24年8月に結節性痒疹について承認している。

ガルデルマ社によると、今回のCHMPの肯定的な見解、およびFDAの承認は、アトピー性皮膚炎と結節性痒疹における第3相臨床試験「ARCADIA」およびOLYMPIA臨床試験プログラムの結果が評価されたもの。

中等度から重度のアトピー性皮膚炎患者(青年および成人)1728人を対象に、ネモリズマブを4週間ごとに皮下投与し、同剤の有効性と安全性を評価した。その結果、背景となる局所コルチコステロイド (TCS) と局所カルシニューリン阻害剤 (TCI) の有無にかかわらず、16 週間の治療後、プラセボと比較して主要評価項目と副次評価項目で統計的に有意な改善を示した。また、1週目という早い段階で有意なかゆみの軽減が認められた。

また、第3相臨床試験プログラムのOLYMPIA 1・2 試験では、500人超の結節性痒疹患者を対象に、4 週間ごとに皮下投与されるネモリズマブの有効性と安全性を評価した。その悔過、主要評価項目と副次評価項目の両方を達成し、同剤による治療により16 週目に痒みと皮膚結節が有意かつ臨床的に意義のある改善を示し、4 週目には痒みが急速に軽減した。

◎CHMP EUの患者に提供される初のモノクローナル抗体治療薬

ガルデルマ社によると、CHMPの肯定的な意見を踏まえ、今後EU全域での販売承認の決定を採択するために欧州委員会に送られる予定。承認されるとネモリズマブはEU域内の患者に提供される初のモノクローナル抗体治療薬となる。

一方、米国FDAの承認を踏まえガルデルマ社は、「ネモリズマブのピーク時の売上高は20 億米ドル以上に達する」と予想した。また、「27年末までに“ブロックバスター”純売上高ランレートに近づくと予想している」と強調した。なお米国での販売名はネムルビオ。

ネモリズマブは中外製薬が創製したもので、2016年にガルデルマ社は日本と台湾を除く全世界における同剤の開発と販売の独占権を取得した。日本国内はマルホが製造販売承認を取得、販売名はミチーガ。効能効果は、アトピー性皮膚炎に伴うそう痒(既存治療で効果不十分な場合に限る)。
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