米FDA 新型コロナ経口治療薬Paxlovidを正式承認
公開日時 2023/05/31 04:48
米食品医薬品局(FDA)は5月25日、米ファイザーの新型コロナ経口治療薬・Paxlovid(日本製品名:パキロビッド パック 、ニルマトレルビル錠/リトナビル錠)を正式承認した。適応は、新型コロナの重症化リスクが高い(入院および死亡を含む)成人における軽症から中等症の新型コロナ。同剤は、成人の新型コロナに対するFDA承認の4剤目の治療薬で初の経口抗ウイルス剤。2021年12月に緊急使用許可(EUA)を受け、すでにHHS(保健福祉省)が供給、医療現場で使用されてきたが、今回正式承認となった。
同剤の有効性は、EPIC-HR(Evaluation of Protease Inhibition for COVID-19 in High-Risk Patients)試験の最終結果に裏付けられた。米ファイザーによると、EUA以降の臨床試験におけるリスク/ベネフィットプロファイルおよび適応症はEUAで提出した結果と一貫しているという。米国ではEUA取得から現在までに、1160万コース以上が処方されているという。
FDAのPatrizia Cavazzoni医薬品評価研究センター(CDER)長は、Paxlovidの承認が改めてFDAの厳格な基準を満足させたものであるということに触れたうえで、「FDAは、新型コロナに対する新規予防法・治療法の開発促進に開発企業とともに取り組んでいく」と意欲を示した。