UCBジャパン 補体C5阻害薬・ジルコプランを承認申請 全身型重症筋無力症に対する皮下注製剤
公開日時 2022/12/09 04:49
ユーシービージャパンは12月8日、補体第5成分(C5)阻害薬・ジルコプランナトリウムについて、抗アセチルコリン受容体(AChR)抗体陽性の全身型重症筋無力症(gMG)を対象疾患に承認申請したと発表した。1日1回自己投与を想定した皮下注製剤。同社は、「初の在宅自己投与製剤としての使用を目指す」としている。
ジルコプランナトリウムは、15個のアミノ酸から構成される大環状ペプチドで、補体C5の不適切な活性化が関与する疾患の治療を意図した補体C5阻害薬。今年11月に成人のgMGに対する承認申請が欧州と米国で受理されており、日本もほぼ同時期の申請となった。
日本での承認申請は、gMGを対象とした日本人被験者を含む国際共同試験(RAISE試験 MG0010試験)、長期継続投与試験(RAISE-XT試験MG0011)などのデータに基づく。RAISE試験では、有効性についての主要評価項目ならびに全ての重要な副次的評価項目で、プラセボ群と比較してジルコプラン群で統計学的に有意で臨床的に意義のある改善が示された。
安全性は、「いずれの試験を通じても良好な安全性プロファイルおよび忍容性が示された」としている。また、有効性・安全性いずれも日本人集団と全体集団に重要な違いは認められず、「全体集団の結果を日本人集団に適用可能と考えられた」としている。
ユーシービージャパンの菊池加奈子社長は、「在宅で投与が可能な自己注射であるジルコプランナトリウムを新たな選択肢として、1日も早く国内の患者さんに届けられることを期待している」とコメントしている。