武田テバは９月８日、医療関係者向けに公開している同社製品の在庫情報について、同一成分における推定処方数量に対する同社製品の在庫量も追加開示すると発表した。厚労省が提供する医療データベース「NDBオープンデータ 処方薬」のデータを基に、武田テバが同一成分での１カ月あたりの推定処方数量を算出。１カ月の推定処方数量を「１」として、同社製品がどの程度あるのかを開示する。例えば、「〇〇錠◇◇mg「武田テバ」」について、22年10月の在庫予定量が「3.3」との場合は、「市場における１カ月の推定処方数量の3.3倍を在庫している」ということになる。

１カ月の推定処方数量に対する同社製品の在庫予定量が「１」を下回る品目もあるが、この点について同社は本誌取材に、「当社が販売している数量に対しての在庫量は問題ないため、当社の納入先に対する安定供給の責任は果たせると考えている」と話した。

同社は2021年12月から在庫情報を公開している。今回、追加開示する同一成分の推定処方数量に対する在庫量は、後発品41品目（取り扱っている後発品の51％）、長期収載品20品目（取り扱っている長期収載品の21％）で公開する。公開できない品目は、▽限定出荷製品▽NDBオープンデータに情報がない▽販売終了する製品で既に在庫がない――ということが理由となる。

在庫情報は、同社の医療関係者向け情報サイト「武田テバ DI-net」トップページ内の「製品在庫量に関する情報」と題するバナーをクリックすると表示される。製品検索後の製品詳細ページからも確認できる。

同社は今回の取り組みについて、「在庫状況の可視化を深めることで医薬品供給への不安を解消・緩和し、安定供給に貢献することが目的」とコメントしている。