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オゼンピック皮下注SD出荷調整後の動向 新規・切り換えともトルリシティを選択 リベルサスも新規増加

公開日時 2022/04/27 04:53
ミクス編集部は、GLP-1受容体作動薬・オゼンピック皮下注SDが出荷調整となった2月以降の薬剤の実処方状況を分析した。出荷調整後の新規処方は、注射剤はトルリシティ皮下注0.75mgアテオス(日本イーライリリー)、経口剤はリベルサス錠(ノボ ノルディスク)がそれぞれ選択され、両剤ともオゼンピックの出荷調整直後から処方構成比を最大5ポイント前後伸ばしていることが分かった。一方、ビクトーザ皮下注18mgの新規処方および切り換えは軽微だった。

ノボ ノルディスクファーマは今年2月、FDA査察を受けたオゼンピック皮下注SDの欧州提携製造会社が製造と輸出を一時中止したとの報告を受け、当該製品を出荷調整とした。同社は代替薬として、注射剤はトルリシティ皮下注0.75mgアテオスと、ビクトーザ皮下注18mgを、経口薬はリベルサス錠3mg、同錠7mg、同錠14mgへの切り換えを要請した。また、日本糖尿病学会と日本糖尿病協会も同剤の出荷調整への対応に関する文書(2月14日付)を公開し、安定供給が確保されるまでの間、「オゼンピックを新規に処方しないで欲しい」と医療関係者に求めた。

◎オゼンピック 出荷調整に伴い新規処方患者減 処方構成比は7.7ポイント減

ミクス編集部はオゼンピック皮下注SDと代替薬3剤の計4剤について、エムスリーが独自に構築したリアルワールドデータベース「JAMDAS」(Japan Medical Data Survey:日本臨床実態調査)を用い、今年2月6日の週~4月17日の週までの実処方の動向を調べた。4剤の新規患者(過去180日間にGLP-1の処方なし)の処方構成比を出荷調整前後でみた。出荷調整直前(2月6日の週)のオゼンピック皮下注SDの新規患者の処方構成比は18.10%、注射剤のトルリシティは40.70%、ビクトーザは5.60%、経口剤のリベルサスは35.60%だった。オゼンピックは出荷調整に伴い、週を追うごとに新規患者を減らしており、4月17日の週の新規処方の構成比は10.40%で、出荷調整直前に比べて7.7ポイント減少していた。

◎トルリシティ 新規処方増加 処方構成比は最大4.4ポイント増

一方で注射剤のトルリシティは、2月以降、新規患者数を増やしており、3月27日の週の新規処方の構成比は45.10%、出荷調整直前に比べて4.4ポイント増加した。直近の4月17日の週の処方構成比は42.70%となった。なお、トルリシティの実処方例から前治療に使用されていた薬剤をみても、2月27日の週を境にオゼンピックからの切り換えが増加していることも分かった。

同じ注射剤のビクトーザの処方構成比は4月17日の週で5.90%、出荷調整直前に比べて0.3ポイント増となり、4月3日の週の新規処方の構成比が7.0%と増加傾向を示すものの、オゼンピックからの切り換えという点で軽微となっていることが分かる。実処方例から前治療の薬剤をみてもオゼンピックからの切り換えはトルリシティに比べて少なかった。

◎リベルサス 出荷調整後の処方構成比は5.5ポイント増

経口剤のリベルサスについては、4月17日の週の新規処方の構成比が41.10%となり、出荷調整直前に比べて5.5ポイント増加していることが分かった。実処方例から前治療の使用薬剤をみると、オゼンピックからの切り換えは3月6日の週から3月20日の週に集中していた。
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