菅首相「先頭に立ってワクチン接種の加速化を実行に移す」 22年初頭から2億回分追加へ協議
公開日時 2021/05/10 04:50
菅義偉首相は5月7日の記者会見で、新型コロナウイルスの感染拡大が続くなかで、「長引く感染対策の決め手となるのがワクチンだ。私自身が先頭に立って、ワクチン接種の加速化を実行に移す」と述べた。菅首相は訪米中に、ファイザーのアルバート・ブーラCEOと直接協議し、追加供給を要請していたが、9月末までに5000万回分のワクチンを追加で供給を受けることを表明した。さらに、モデルナ、ノババックスとも2022年初頭から「合計2億回分の供給を受けることを前提に協議を進めている」と述べた。
英国など、ワクチン接種が進み、感染者数の増加に歯止めがかかっている地域が出始めた。こうしたなかで菅首相は、「私たちが安心した日常を取り戻すことができるかどうか。それは、いかに多くの方にワクチン接種ができるかどうかに懸かっている、こう言っても過言ではない」と述べた。
◎1日100万回接種が目標 高齢者2回接種終了は「7月末念頭に」
東京、大阪では5月24日から大規模接種センターでの接種もスタートするが、「1日100万回の接種を目標として、7月末を念頭に、希望する全ての高齢者に2回の接種を終わらせるよう、政府としてはあらゆる手段を尽くし、自治体をサポートする」と表明した。高齢者への接種の見通しが市町村から、6月中にも基礎疾患を有する人を含めた一般への接種を開始する考えも示した。
菅首相は、「そのために必要なのは、確実なワクチンの供給とスタッフの確保だ」と強調。全国の市町村に対して、6月末までの供給量を示し、月初めまでに約4000回分を届けるとした。ファイザーから2億回の供給が確保されたことに加え、モデルナ、ノババックスとの協議を進めることで、「十分に国民の16歳以上の方には打てる体制は整えている。速やかにまずは高齢者の方を終えて、そうして国民に広く接種していきたい」と述べた。
なお、2022年初頭から追加で供給を受けることを目指す2億回の内訳は、モデルナから5000万回分、ノババックスから1億5000万回分。政府は契約締結に向け、詳細を詰めている段階で、早期の正式合意を目指す。