小林化工 イトラコナゾール錠「MEEK」の全ロット回収(クラスⅡ) 承認書に記載のない工程を実施
公開日時 2020/12/07 18:05
小林化工は12月7日、経口抗真菌剤・イトラコナゾール錠50「MEEK」、イトラコナゾール錠100「MEEK」、イトラコナゾール錠200「MEEK」の有効期限内の全ロットを自主回収(クラスⅡ)すると発表した。イトラコナゾール錠50「MEEK」については4日から、イトラコナゾール錠50「MEEK」の製品ロット番号「T0EG08」について、製造過程でベンゾジアゼピン系睡眠剤・リルマザホン塩酸塩水和物が、通常臨床用量を超える成分量が検出されたことから、クラスⅠの自主回収を行っていた。
今回クラスⅡの回収に至った理由として小林化工は、4日から開始したクラスⅠの回収に至った理由を調査するなかで、承認書に記載のない工程を実施していることが判明したとしている。ただ、「品質的には問題はない」(同社)としている。
医療機関への情報提供については、「クラスⅠの情報提供を優先しているため、これから始める」とした。なお、小林化工は、イトラコナゾール錠50「MEEK」(製品ロット番号「T0EG08」)がクラスⅠの自主回収に至った理由について、「2人で確認すべき作業を1人で行っていたヒューマンエラー」(同社)であり、今回とは理由が異なるとしている。
◎Meiji Seikaファルマ 当該製品が処方された患者に情報が行き渡っているかを確認中
一方、販売元のMeiji seikaファルマは、「クラスⅠ」の自主回収を行ったイトラコナゾール錠50「MEEK」について、該当ロットが流通した期間に当該製品が納入された医療機関545施設に対し、「直ちに服用停止」の連絡を行った。5日までに情報提供を完了。現在は、医療機関を通じ、「処方された患者一人ひとりに情報が行き渡っているかどうかの確認を行っている」(広報部)としている。