帰国者・接触者相談センターの業務を外部委託可能に 厚労省が事務連絡発出
公開日時 2020/03/16 04:50
厚労省は3月16日までに、新型コロナウイルスの感染拡大を踏まえ、帰国者・接触者相談センターの業務について、医師会などへの外部委託を可能にする事務連絡を発出した。委託する業務としては、特定の曜日や時間帯の相談への対応や、医療機関からの対応などを想定する。地域によっては、感染拡大により、帰国者・接触者相談センターの業務がひっ迫しており、地域の実情に応じた体制実現を後押しする。
事務連絡は、各都道府県宛に3月11日付で発出した。事務連絡では、「センターの業務の全部又は一部について、地域の医師会や医療機関など本業務を実施するにあたって十分な知見や業務への理解を有する者へ外部委託することも可能とする」と明記した。
外部委託できる内容は、特定の曜日や時間帯の相談への対応や、医療機関からの対応など一部の業務のみでもよいとしたほか、電話相談を受ける場所についても、住民に連絡先を周知できるのであれば、必ずしも保健所で実施する必要はないとした。また、帰国者・接触者外来を設置している医療機関に、業務を委託しても差し支えないとする見解も示した。そのうえで、「関係者等と調整の上、地域の実情に応じた方法を柔軟に検討していただきたい」としている。
帰国者・接触者相談センターをめぐっては9日、政府の専門家会議のメンバーで、日本医師会の釜萢敏常任理事が、「機能がオーバーワークになっている」と指摘。「担っている機能の支援に向けた枠組みが必要だ」と述べるなど、対策の必要性が指摘されていた。