米FDA、FTC COVID-19への効能表示製品に警告
公開日時 2020/03/11 04:50
米FDA(食品医薬品局)および連邦取引委員会(FTC)は3月9日、新型コロナウイルス(COVID-19)感染症に効能があるなどの虚偽表示をしたヘルスケア製品などをインタネットなどで販売したとして、7社のヘルスケア関連企業に効能を表示することは未承認薬に該当し、連邦法違反になるとの警告書を発行したと発表した。
警告書が送付されたのは、Vital Silver、Qunessence Aromatherapy Ltd、Xephyr LLC、GuruNanda LLC、Vivify Hostilic Clinic、Herbal Amy LLC、The JimBakker Showの7社。
虚偽表示を行ったとして、警告の対象となった製品は、これら企業の紅茶、エッセンシャルオイル、チンキ剤およびコロイダルシルバーなど。7社は、これら製品にCOVID-19 の予防や治療になるとの効能を謳う虚偽表示をした。FDAおよびFTCは、同7社に対して、7社が行った、虚偽表示の是正措置についての報告を48時間以内に行うよう求めた。COVID-19をめぐって、COVID-19の予防・治療になるとの虚偽表示の製品が明らかになったのはこれが初めて。
FDAのStephen M Hahn長官は、COVID-19に対する効能虚偽製品は公衆衛生の脅威であると指摘したうえで、「このような重要問題(COVID-19の蔓延)が発生している時には、虚偽のヘルスケア製品が出回らないか、オンライン源を定期的に監視するサーベイランスプログラムを強化している。我々は、消費者がCOVID-19について不安を持ち、同感染症の蔓延をどう防ぐかについてのアドバイスをFDA以外の政府機関からも、また、身近な医療供給者からも求めている」と述べた。さらに、FDAは公衆衛生を危機に晒すような者の追及を止めないとの意思を明確にした。
FTCのJoe Simons委員長は、COVID-19蔓延はすでに高レベルの不安を生み出していると指摘したうえで、「この段階で我々が不要とするものは、予防・治療と虚偽の表示をして製品を販売しようという消費者を餌食にする企業である。この警告書は手始めの段階である。我々は、このような虚偽製品を販売し続ける企業に対しては、法執行手段を取る準備は出来ている」と断固たる姿勢で臨む考えを示した。