ギリアド 炎症領域事業部立ち上げでMR採用 抗リウマチ薬フィルゴチニブを国内申請
公開日時 2019/10/09 03:52
ギリアド・サイエンシズ日本法人は、経口選択的JAK1阻害薬フィルゴチニブを皮切りに、国内の炎症性疾患市場に本格参入する。同社は10月8日付けで、フィルゴチニブについて、関節リウマチ治療薬として国内で申請したと発表した。同社広報部によると、これにあわせて、肝臓領域、HIV領域に次ぐ3つ目の事業部として、炎症領域事業部を立ち上げる。現在、部門長やマーケティング担当者をリクルート中で、その後、MRの採用を行う予定。MR数など詳細な体制は未定。
フィルゴチニブは1日1回投与の選択的JAK(ヤヌスキナーゼ)1阻害薬。JAKという細胞内の酵素を抑えることで、関節リウマチで炎症や関節破壊を起こすサイトカインの働きを抑える。
同社のルーク・ハーマンス社長は、「炎症性疾患領域を新たに加えた日本でのギリアドの存在感を高める上で、今回の承認申請は重要なマイルストーン」とした上で、「日本の患者さんや医療従事者に革新的な製品を提供し、当社の製品が患者さんにとって有意義な変化をもたらすべく、抗ウイルス薬を超えて、これから新たな疾患領域に拡大していくことを約束する」とコメントしている。
ギリアド米国本社のジョン・サンディー・炎症性・呼吸器疾患部門シニアバイスプレジデントは、「関節リウマチ治療において様々な薬剤が現在使われているが、非常に多くの患者さんで症状の十分な緩和が得られるまでに至っていない」と指摘。今回の申請に用いた国際共同フェーズ3試験「FINCH試験」を引き合いに、「FINCH試験プログラムは、初期治療の患者さんから標準的な治療で結果を得られなかった患者さんまでの様々な関節リウマチ患者さんにとって、フィルゴチニブが重要な新しい治療選択肢になる可能性を示した」としている。