ヴィアトリス製薬 イフェクサーSRのGADの適応追加、25年に申請へ 国内P3で主要評価項目達成
公開日時 2024/10/21 04:50
ヴィアトリス製薬は10月17日、イフェクサーSRカプセル(一般名:ベンラファキシン塩酸塩)について、全般不安症/全般性不安障害(GAD)の適応追加を2025年に承認申請する予定と発表した。GADの成人を対象とした国内第3相臨床試験(B2411367試験)で良好なトップライン結果が得られたため。同社のキム・ソナ社長は、「この試験結果は、現在日本で承認された治療法のないGADの治療薬として、イフェクサーSRを患者さんにお届けできる可能性を示しており、うれしく思う」とコメントした。
同試験は日本で実施された多施設共同プラセボ対照無作為化二重盲検試験。精神疾患の診断・統計マニュアル第5版(DSM-5)の診断基準に基づき、GADと診断され、ハミルトン不安評価尺度(HAM-A)総スコア20点以上と評価された日本人外来患者357人を対象にベンラファキシンの有効性と安全性を評価した。
被験者は8週間の治療期間中、ベンラファキシン75~225mg/日の可変用量またはプラセボ(1日1回、経口投与)に均一かつ無作為に割り当てられた。主要評価項目のHAM-A総スコアのベースラインから8週間後の変化量において、プラセボに対するベンラファキシンの抗不安作用の優越性が示され、主要評価項目を達成した(両側検定、p値=0.012)。7項目の有効性に関する副次評価項目もすべて達成し、プラセボと比較し改善が認められた。
安全性は、日本人以外の患者集団における既知の安全性プロファイルと一致し、「全般的に良好な忍容性を示した」としている。
イフェクサーSRは神経伝達物質であるセロトニン及びノルアドレナリンの両方の再取り込み阻害薬(SNRI)。日本では15年9月に、「うつ病・うつ状態」を効能・効果として承認された。なお、同剤は21年9月、ファイザーからヴィアトリス製薬に製造販売移管された。