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厚労省 添付文書改訂を指示 イベニティ、1年以内の心血管系事象既往患者への投与回避を

公開日時 2019/09/09 03:50
厚生労働省医薬・生活衛生局は9月6日、新たな重大な副作用などが判明した医療用医薬品の添付文書を改訂するよう、日本製薬団体連合会に医薬安全対策課長通知で指示した。この中で、アステラス・アムジェン・バイオファーマの骨粗鬆症治療薬イベニティ皮下注(一般名:ロモソズマブ(遺伝子組換え))について、添付文書の「警告」に心血管系事象の発現リスクを考慮した上で適用患者を選択する旨を追記するほか、「重要な基本的注意」に過去1年以内の心血管系事象の既往のある患者への投与を避ける旨を追記する。

武田薬品の2型糖尿病治療薬ザファテック錠(トレラグリプチンコハク酸塩)では、「禁忌」とされている「高度腎機能障害患者又は透析中の末期腎不全患者」を禁忌から削除し、これら患者に対する投与量などを追記する。

添付文書の改訂指示があった医薬品は次の通り。

▽ロモソズマブ(遺伝子組換え)(製品名:イベニティ皮下注)
承認取得者:アステラス・アムジェン・バイオファーマ
薬効分類:399(他に分類されない代謝性医薬品)

指示概要:
「警告」に、骨折抑制のベネフィットと心血管系事象の発現リスクを十分に理解した上で、適用患者を選択する旨を追記。
「効能・効果に関連する使用上の注意」に、本剤の適用患者を選択するための情報を追記。
「重要な基本的注意」に、過去1年以内に心血管系事象の既往のある患者への投与を避ける旨を追記。

直近3年間の国内報告数:虚血性心疾患又は脳血管障害関連症例、及び原因不明死亡症例36例(死亡7例)。なお、因果関係が否定できない症例0例、死亡との因果関係が否定できない症例0例。

改訂理由:日本での販売開始以降、心血管系関連(虚血性心疾患又は脳血管障害)の事象が複数報告され、死亡に至る症例も報告された。専門委員の意見も踏まえた調査の結果、本剤と心血管系事象又は死亡との因果関係が否定できない症例は認められなかったものの、事象の重篤性や海外の措置状況も踏まえ、添付文書を改訂することが適切と判断した。

▽トレラグリプチンコハク酸塩(ザファテック錠)
承認取得者:武田薬品
薬効分類:396(糖尿病用剤)

指示概要:高度腎機能障害患者及び末期腎不全患者では投与量を25 mgに減量することが必要である旨、投与中は患者の状態を慎重に観察する旨を注意喚起したうえで、「禁忌」の項から、「高度の腎機能障害患者又は透析中の末期腎不全患者」を削除する。

なお、これに伴って、高度腎機能障害患者及び末期腎不全患者における低血糖及び感染症を含めた同剤の安全性について、特定使用成績調査(高度腎機能障害又は末期腎不全を合併する2型糖尿病患者での長期使用に関する調査)等にて情報収集する。

改訂理由:武田薬品から、高度腎機能障害又は末期腎不全を合併する2型糖尿病患者を対象に、本剤25mgを週1回投与したときの有効性及び安全性を検討する臨床試験(SYR-472-3003試験)の結果が得られたこと、本剤25mgの承認申請を行ったことから、厚労省に対し、禁忌から「高度の腎機能障害患者又は透析中の末期腎不全患者」を削除したい旨の申し出があった。PMDAでの検討の結果、禁忌から当該部分を削除することが可能と判断された。
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