仏・サノフィCEOにノバルティス医薬品事業部門のHudson氏
公開日時 2019/07/22 03:50
仏・サノフィは新CEOが就任し、新たな体制となる。現CEOのOlivier Brandicourt氏が9月で退任し、新CEOにはノバルティス医薬品事業部門ノバルティス・ファーマシューティカルズの部門長Paul Hudsons氏が就任する。
Paul Hudson氏は、シェリングプラウ(現米メルク)、アストラゼネカなどを経て、2016年ノバルティスに入社、3部門を経験後、ノバルティス・ファーマシューティカルズの部門長に就任した。51歳の英国人。なお、ロイター通信、医薬専門誌「Fierce Pharma」など複数媒体によると、ノバルティスでは、Hudson氏の退任に次いで、Samit Hirawat腫瘍薬開発部門長も同社を辞職、米ブリストルマイヤーズスクイブの最高医学責任者(CMO)に就任する。
ノバルティス・ファーマシューティカルズ部門のHudson氏の後任としては、同社AAA(Advanced Accelerator Applications)部門長のMarie-France Tschudin氏が就任する。
Marie-France Tschudin氏は、ノバルティス入社前は、ジョンソン・エンド・ジョンソン(J&J)を経て、セルジーン社では血液がん領域における欧州、アフリカ、中東地域などを担当していた。ノバルティスでは、医薬品事業部門を担当、世界で最高薬価となった小児脊髄性筋萎縮症治療薬ZolgensmaやCAR-T療法Kymriahを手掛けてきた。AAA部門は、ノバルティスが2018年に買収した放射線医薬品会社。
なお、Tschudin氏がノバルティス・ファーマシューティカルズの部門長に就任すると、グラクソ・スミスクライン(GSK)のEmma Walmsley CEOに次いで、大手多国籍製薬企業では2人目の女性CEOへの道が開かれることになる。
Olivier Brandicourt氏は、2015年にサノフィに入社。独・ベーリンガーインゲルハイムへの動物医薬品事業の売却と、消費者製品事業部門との事業交換など事業強化や、新製品上市、経費削減、パイプライン充実などで手腕を発揮した。