日医工と沢井 メナテトレノンカプセルを出荷制限 他社の自主回収で注文急増
公開日時 2019/06/07 03:50
日医工と沢井製薬は、骨粗鬆症治療薬・メナテトレノンカプセル15mgについて、他の6社が一部ロットを自主回収した影響で、両社に想定を上回る注文が発生したことから出荷制限を始めた。全ての注文に応えられないため、既存の採用先への供給を優先し、新規採用先の注文を辞退している。沢井は6月5日、日医工は6日から医薬品卸や医療機関に同剤の出荷制限について、MRなどを通じ情報提供を行っている。
出荷制限を行っているは、日医工の製品はメナテトレノンカプセル15mg「日医工」、沢井の製品はメナテトレノンカプセル15mg「YD」(製造販売元:陽進堂)。両社とも、増産の対応が必要かどうかや出荷制限をいつ解除するかについては未定だとしている。
自主回収したのは武田テバ薬品、東和薬品、富士製薬、長生堂製薬、大興製薬、東海カプセル(以上、製造販売元)の6社。理由は長期安定性試験の純度試験で類縁物質が承認規格に適合しない製品が確認されたため。各社が調査したところ、類縁物質が使用期限内に承認規格を満たさなくなることが推察されたことから、一部ロットの自主回収(クラスII)を行った。各社とも原薬由来の類縁物質が経時変化により増加して規格外になったと推測し、その量はわずかで重篤な健康被害が発生する可能性はないとしている。