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2026年市場予測 糖尿病治療薬 22年の5200億円強をピークに縮小へ

公開日時 2018/08/13 03:51

富士経済はこのほど、糖尿病治療薬市場が2022年の5262億円をピークに市場縮小し、調査期間の最終年となる26年には4500億円を下回るとの市場予測をまとめた。22年頃にDPP-4阻害薬の処方数量のピークをむかえ、高薬価製剤の登場も見込めないことから、市場全体は収束しはじめると予想した。DPP-4阻害薬は25年以降に特許切れし、26年に大きな市場縮小が起こるとも分析している。

文末の「関連ファイル」に、糖尿病治療薬市場の26年までの市場規模予測をまとめた資料を掲載しました(8月13日のみ無料公開、その後はプレミア会員限定コンテンツになります)。

調査方法は同社専門調査員による参入企業や関連企業などへのヒアリングや文献調査などをもとにまとめたもの。調査期間は18年5月~7月。

糖尿病治療薬市場では09年12月に、国内初のDPP-4阻害薬シタグリプチン(製品名ジャヌビア、グラクティブ)が登場した。DPP-4阻害薬は副作用が少なく、血糖コントロールがしやすいことから治療にパラダイムシフトが起こり、患者数の増加も相まって、糖尿病治療薬市場は拡大してきた。DPP-4阻害薬をベースとする配合薬や、GLP-1受容体作動薬、SGLT2阻害薬といった新たなクラスの新薬も市場成長のけん引役となっている。

富士経済の調べによると、DPP-4阻害薬をはじめとする糖尿病治療薬の市場規模は、17年実績で4889億円、18年見込で5004億円(前年比2.4%増)と、18年に5000億円台にのる。その後も毎年0~2%台で市場は成長して22年に5262億円(同0.8%増)となるが、23年5181億円(前年比1.5%減)、24年5075億円(同2.0%減)、25年4920億円(3.1%減)、26年4492億円(8.7%減)――と推移するとしている。

特に26年の市場縮小幅は大きい。この点について富士経済は本誌取材に、「DPP-4阻害薬は25年以降に特許が切れるだろうとみている」と説明した。DPP-4阻害薬で最も売上が大きいシタグリプチンを手掛ける米メルクのアニュアルレポートによると、シタグリプチン(単剤)は日本で25年~26年に特許切れするとしている。同剤の特許切れ・後発品の参入が、日本の糖尿病治療薬市場の縮小に大きな影響を与えそうだ。

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