AZ PPI・ネキシウム、小児適応の拡大で治験
公開日時 2018/07/17 03:50
アストラゼネカ(AZ)は7月13日、プロトンポンプ阻害薬(PPI)ネキシウムのカプセル剤と懸濁用顆粒分包(一般名: エソメプラゾールマグネシウム水和物)の小児の用法・用量を拡大するための治験を開始したと発表した。小児適応を追加する効能・効果は▽再発・再燃を繰り返す逆流性食道炎の維持療法▽非ステロイド性抗炎症薬投与時における胃潰瘍または十二指腸潰瘍の再発抑制▽低用量アスピリン投与時における胃潰瘍または十二指腸潰瘍の再発抑制。AZによると、治験は4年半程度かかるとみている。
発表によると、小児に対する逆流性食道炎は治療課題になっていたほか、自己免疫疾患患者に痛み止めで投与される非ステロイド性抗炎症薬や低用量アスピリンによる消化管潰瘍などの粘膜障害に対する治療薬が長年求められてきたという。今回追加を目指す小児適応については、日本医療研究開発機構(AMED)の研究事業で小児領域で優先的に開発すべきと判断された。また日本小児科学会から迅速な開発の要望が出ていた。治験では、1~14歳までの患者を対象に、安全性と有効性を52週間検証する。
同剤は1月19日に胃潰瘍、十二指腸潰瘍、吻合部潰瘍、逆流性食道炎(初期治療)、非びらん性胃食道逆流症(10mgのみ)、Zollinger-Ellison症候群の効果・効能に、1歳以上の幼児・小児の用法・用量を追加する承認を取得している。