ヤンセン 生物学的製剤グセルクマブ、掌蹠膿疱症の適応で国内申請
公開日時 2017/12/11 03:50
ヤンセンファーマは12月8日、ヒト型抗インターロイキン(IL)-23モノクローナル抗体製剤グセルクマブ(遺伝子組換え)について、既存治療で効果不十分な掌蹠膿疱症(読み:しょうせきのうほうしょう、以下PPP)の適応で同日に国内申請したと発表した。
グセルクマブは今年4月、既存治療で効果不十分な尋常性乾癬などの適応で申請しており、現在審査中。
PPPは手のひらや足の裏に無菌性膿疱が多発し、慢性に経過する難治性の皮膚疾患。手のひらは常に人から見えること、足の裏は歩行時に痛みを伴うこともあることから、患者QOLへの影響が大きいとされる。再発を繰り返し、紅斑や鱗屑が長期に持続することからQOLの低下に影響している。
PPPの治療は、薬物療法を中心とした対症療法が主体。第一選択は外用療法だが、コントロールが難しい場合に内服療法や光線療法を行う。しかし、これでも効果不十分な症例や難治例がある。グセルクマブのPPP適応が承認されれば、生物学性製剤で初のPPP治療薬となる。
同社のクリス・フウリガン社長は、「既存治療で十分な効果を得られない掌蹠膿疱症の患者さんには現在、さらに治療を進める選択肢がない」と指摘。グセルクマブが新たな治療選択肢となるよう、「当局と協力し、患者さんにこの重要な治療選択肢を一刻も早くお届けできることを楽しみにしている」とコメントしている。