PhRMA 業界のイメージアップで新キャンペーン開始
公開日時 2017/01/30 03:50
米国研究製薬工業協会(PhRMA)は、製薬業界のイメージアップを目指し、「GOBOLDLY」と称するキャンペーンを1月23日から全米で開始した。バイオ・製薬企業において脚光を浴びないものの先端技術開発に従事する科学者や複雑な疾患のメカニズムなどに取り組んでいる実情についての啓蒙・啓発に注力する。
米国では、処方せん薬の恒常的な高薬価が問題となり、一部企業の意図的な値上げと思われる事例なども発生。ドナルド・トランプ大統領が初の記者会見で薬価抑制に取り組むことや製薬企業を批判するなど、製薬企業が「悪者」との印象が生まれることも懸念されている。
こうした中で行われるキャンペーンでは、全米ネットのTV、ラジオ、ウェッブサイト、屋外広告など幅広い媒体を活用して実施される。新規に開設されるウエブサイトのGoBoldly.comでは、データや専門医らの動画などを使い、アルツハイマー病、糖尿病、個別化医療などの分かりやすい説明や解説を行っている。また、更新されたInnovation.orgでは、バイオ・医薬品のイノベーションにおける進歩についての掘り下げた情報も提供する。
PhRMAのStephen J Ubl理事長兼CEOは、「バイオ・医薬品の研究者および科学者による弛まぬ努力のおかげで、我々は、疾患を予防かつ治療する方法が変革される医薬品の新たな時代に突入した」との見方を示した。今回のキャンペーンについては、「我々皆が貢献すべき米国の患者に対する科学者らの粘り強くかつ揺るぎのない取り組みに焦点を当てた」、「我々は、ヘルスケアシステムを患者のニーズにどうすれば応えられるか関係者がともに協議するために全米でイベントを開催する」などと話している。