米ファイザー 2019年に本社屋移転へ 米紙報道
公開日時 2016/10/12 03:50
米ファイザー社は、2019年にはニューヨーク(NY)市にある本社を同市の別の場所に移転させる計画のようだ。米ロイター通信、医薬専門誌「Fierce Pharma」など米メディアが10月6日報じた。
同社は、1961年以降現在のNY市マンハッタンの本社を拠点としてきたが、ビルの老朽化により、新しい近代的な設備を備えた施設に移ることを考えている。米メディアによると、同社広報が明らかにしたという。なお、同社はすでに社員には移転の計画を通告したとしている。
現在のビルは同社の所有物件だが、同ビルを売却、今度は賃貸ビルを借りる計画だ。現在のビルは34階建て(地階含む)で、延べ面積は約100万平方メートルである。移転を計画している具体的な場所はまだ確定していない。売却は2017年末までに行い、2019年半ばに引っ越しを始めたい意向だ。
「Fierce Pharma」によると、近年、企業の再編の一環として、多国籍製薬企業で本社屋の移転や新・改築が相次いでいる。移転などの理由の多くは、業務の効率性を向上させるためにIT設備が整備されている必要性があげられているようだ。
スイス・ロシュもバーゼルの本社をスイスで一番の高層ビルに新築した。米ブリストルマイヤーズスクイブ(BMS)は、ニュージャージー州に新本社の建設を計画した。独バイエルヘルスケアは4か所に分かれていた北米本社機能をニュージャージー州に1か所に統合させた。英グラクソスミスクライン(GSK)は、分散していた機能を統合させ、フィラデルフィアのネイビーヤードに新たなビルをオープンした。デンマークのノボノルディスクは、ニュージャージー州プリンストンの米国本社ビルを韓国の投資会社に売却、同州プレインズボロにある、かつて証券会社メリルリンチが所有していた56万平方メートルを超える敷地およびビルに移転した。