食品大手General Mills は社内に特設した投資ファンド”301 INC”から、牛乳ではなくナッツからチーズやヨーグルトを作っている個性派ベンチャーKite Hillに$18M投資したところだ。

http://www.kite-hill.com

General Millsに限らず、米国では大手食品会社が次々と社内に 投資ファンドを立ち上げてベンチャー投資を開始し、話題になっている。例えば缶詰スープで知られるCampbellは今年、社内投資ファンドである”Acre Venture Partners”に$125Mを投じた。

大手食品企業は資金もあり競争力もあり、社内に研究開発部門や新規ビジネス開発セクションも置いている。だが、伝統的に盤石であった体制をもってしても、昨今の消費者の先鋭的な健康志向や、好みの急激な変化には対応できなくなっているという。そうしたトレンドに対応するために尖った食品ベンチャーに投資をし、提携し、買収する。

大手メーカーとの提携はベンチャーにとっても好都合だと、Kite HillのCEO（Mtthew Sada）は語る。「大手企業は量産の技術に優れ、世界中に営業網を持っているので、そうした企業と組むことで、自分たちが開発した優れた食品をスピーディに世界中に届けることができるようになります。以前はヨーロッパから問い合わせがあっても対応できなかったし、Whole Foodsからの注文にも十分に答えることおができなかったのですが、今はどんな注文にも応えることができます」 。

トレンドに乗って次々と成功をおさめるシリアル・アントレプレナーも登場してきた。例えばClayton Christopherは、”Sweet Leaf Tea”社をNestleに売却したことで有名になったが、昨年また”Deep Eddy Votka”を約$400Mで醸造メーカーに売却し大きな話題となったが、その後は自ら投資家に転じている。（医療ジャーナリスト　西村由美子）