富士フイルムRIファーマ NETの診断用放射性医薬品オクトレオスキャンの受注開始
公開日時 2015/12/25 03:50
富士フイルムRIファーマは12月24日、神経内分泌腫瘍(以下、NET)を対象とした診断用放射性医薬品オクトレオスキャン静注用セット(一般名:インジウムペンテトレオチド(111In)注射液調製用)の受注を同日から開始したと発表した。発売日は16年1月27日。NETに過剰発現しているソマトスタチン受容体に結合し、NET病巣を画像化する。海外では標準的診断法。日本でも使用できるよう、関連学会が厚労省の「医療上の必要性の高い未承認薬・適応外薬検討会議」に開発要望し、同社が米マリンクロット社から導入して今年9月に製造販売承認を取得した。
薬価は1セット11万5464円。中医協資料によると、 市場予測はピークの3年後で投与患者数5000人、販売金額5億8000万円。
NETは全身の様々な臓器に発生する神経内分泌細胞に由来する腫瘍で、希少疾患に分類されている。比較的進行した状態で発見される例も多く、治療法の第一選択である手術による切除が不可能な状態まで進行した場合は有効な治療法が限られているアンメットニーズが高い。手術の適応を早期に判断するために、がんの原発巣や転移部位、進行度合いを正確に診断することが求められている。