サノフィ 三日熱・卵形マラリアの根治薬を国内申請
公開日時 2015/05/07 03:50
サノフィは4月27日、三日熱マラリア、卵形マラリアの根治治療薬としてプリマキンリン酸塩を日本で承認申請したと発表した。これらマラリアの治療には、まず血液中のマラリア原虫に対する殺シゾント薬を用いて症状を改善するが、再発の原因になる休眠原虫が肝細胞内に残存することから、それに対し今回申請した薬剤は効果を発揮して完全治癒に導く。唯一の根治治療薬として60年以上、国内外で臨床使用されてきたという。
日本では未承認だが、他の代替薬がないことから、熱帯病治療薬研究班に所属する医療機関にて、海外と同様の用法・用量で使用されてきた。日本熱帯医学会、日本感染症教育研究会から厚労省に開発要望があり、同省の「医療上の必要性の高い未承認薬・適応外薬検討会議」で開発の必要性が認められていた。
日本でみられるマラリアは、全て輸入マラリアで、2003~12年に熱帯病治療薬研究班に所属する医療機関で同剤が投与された三日熱マラリアおよび卵形マラリアの患者数は94例だという。