アステラス・アムジェン・バイオファーマ 高脂血症薬の抗PCSK9抗体evolocumabを国内申請
公開日時 2015/03/23 03:52
アステラス製薬とアステラス・アムジェン・バイオファーマ(以下、AABP)は3月20日、AABPが新規機序のLDLコレステロール低下薬で抗PCSK9抗体のevolocumab(一般名、開発コード・AMG145)を同日付で国内申請したと発表した。同剤は米アムジェンが創製した遺伝子組換えヒトモノクローナル抗体で、アステラスとAABPが共同開発した。承認を取得した際は、流通・販売をアステラスが行い、アステラスとAABPで共同販促する。
標的のPCSK9は、血中のLDLコレステロール(以下、LDL-C)に影響を与えるタンパク質で、血中の過剰なLDL-Cを取り込むLDL受容体の分解を促進する働きがある。同剤はこの働きを抑制して血中の過剰なLDL-Cを取り込みできるようにする。
抗PCSK9抗体はサノフィなども開発しているが、今回が最初の申請とみられる。
心血管系リスクの高い日本人高コレステロール血症患者を対象に、スタチン併用下で実施したevolocumabのフェーズ3試験「YUKAWA-2」では、主要評価項目である12週時点でのLDL-Cのベースラインからの変化率および10週と12週時点でのLDL-Cベースラインからの平均変化率を評価した結果、統計学的に有意な低下が認められたとしている。
AAPBはアステラスとアムジェンによる合弁会社で、出資比率はアステラス49%、アムジェン51%。2013年10月に業務を開始した。発足当時に5つの開発品の共同開発・共同商業化を掲げ、このひとつが今回のevolocumabであり、最初の申請品目となった。