説明会の弁当代 下落傾向 関東で1500円前後が増加 最多価格帯は2000~2200円
公開日時 2013/08/19 03:53
関東地域のMRが製品説明会で用意する弁当価格が下がっているようだ。今年1~6月のデータによると、2000円~2200円未満の弁当が最も多く利用されていることに変わりはないが、その利用割合は1月が34%台だったものが6月には28%を下回り、右肩下がりの傾向が見られた。これに対して利用割合が月を追うごとに伸びているのが1400円~1600円未満の弁当となっている。MRや製薬企業が弁当価格を気にし始めているともいえそうだ。
弁当価格の月次推移などの図は、本文最後尾の関連ファイルからダウンロードできる(ミクスOnline有料会員限定)。
製薬企業から医師らへの資金提供内容を開示する「透明性ガイドライン」に基づく情報開示が始まり、医療費が原資の中心である製薬企業のお金の使い方に関心が高まっている。一方で、12年4月に施行された製薬業界による接待規制の強化により、MRが医師との情報交換の機会を確保するため、説明会の回数が増えていることも確認されている(ミクス13年5月号P15,27)。こういった市場環境の変化が弁当価格に反映している可能性がある。
データは、MR向けの弁当カタログを作り、MRが電話1本で弁当を注文できるサービスを展開するスターフェスティバルの受注データをまとめたもの。同社では有名店のお弁当やケータリング宅配「ごちクル」を運営している。
東京、神奈川、埼玉、千葉を中心とする関東地域のMRが用意している弁当の価格帯をみると、2000円~2200円未満が今年1月は34.3%だったが、2月以降は30.1%、28.5%、30.4%、30.0%と推移し、6月は27.9%となった。次いで多い価格帯は2400円~2600円未満。その利用割合も若干、右肩下がりに推移し、5月、6月は15%を下回った(5月14.9%、6月14.5%)。一方で、1400円~1600円未満の弁当は1月以降、その割合は10.6%、10.7%、11.3%、13.3%、13.6%、14.2%と毎月伸びており、6月時点では3番目に利用割合の高い価格帯となっている。
次に、関東に加えて関西(大阪、兵庫、京都、奈良)、中部(愛知、岐阜など)、九州(福岡)の6月の状況を見てみると、関東のほか、関西、九州でも2000円~2200円未満の弁当が最も多く利用されていた。特に関西では2000円~2200円未満が42.7%、これ以外の価格帯はいずれも10%未満で、その多さが際立っている。
九州での2000円~2200円未満の弁当の割合は25.4%だが、1600円~1800円未満の22.3%と拮抗していた。中部は1400円~1600円未満の弁当が24.5%と最も多く、1800円~2000円未満18.0%、2400円~2600円未満17.7%――と続いた。