協和発酵キリン 急性白血病薬ロイナーゼに「筋肉内投与」追加の公知申請
公開日時 2012/10/05 04:02
協和発酵キリンは10月4日、急性白血病、悪性リンパ腫に用いるロイナーゼ注用(一般名:L-アスパラギナーゼ)に筋肉内投与の用法・用量を追加する公知申請を行ったと発表した。
日本では静脈内投与に限られているが、過敏症の発症リスクがあり、発症すると投与が困難になる。それに対し筋肉内投与は過敏症の発現率が低いという。日本小児血液学会、日本小児がん学会からは筋肉内投与を認めるよう厚生労働大臣に要望書が提出されていた。厚労省の検討会議では、この用法は公知申請が妥当と判断、9月の薬食審医薬品第二部会でも公知申請を了承したことから、今回の申請となった。
公知申請は、申請しようとしている効能や用法が、広く一般的に行われ、科学的根拠も十分である場合に臨床試験を実施しなくとも承認申請し、承認が得られる制度。同省の検討会議と薬食審医薬品部会で公知申請が了承されれば、承認を待たずして申請効能は保険適用される特例があり、同剤も同様の扱いがされている。
同剤は、腫瘍細胞の増殖に必要なL-アスパラギンを分解することで効果を発揮する。