J&J 米・ボストン、中国・上海などに新イノベーションセンターを設置
公開日時 2012/10/04 04:00
米ジョンソン・エンド・ジョンソン(J&J)は、世界主要市場の米ボストン、米Diego Miralles(カリフォルニア州)、英ロンドン、中国上海に新規にイノベーションのハブ(拠点)としてイノベーションセンターを設置する。外部のリソース活用に課題があると判断。同センターの設置により、外部組織との連携やイノベーションへの取り組みを強化し、ビジネスチャンスの把握、拡大につなげたい考えだ。
同センターは、J&J各部門と協力、意思決定を行う支援業務を中心業務に据える。研究所のような独自事業は行わないという。
各イノベーションセンターは15~30人のスタッフで構成。事業展開に沿って、トップレベルの科学者、法務・投資スタッフ、開発・薬事規制・保険償還などの専門家を拡充したい考えだ。半数がライセンスなどの社外取引、残り半数がプルーフ・オブ・コンセプト(POC)試験デザインの確立や薬事、製品デザインを担当する。現在のJ&J社内スタッフに加え、外部からの雇用も進めるといい、2012年末までに陣容を決定する予定という。
J&JのPaul Stoffelsワールドワイド医薬品事業担当会長は、ビジネスチャンス拡大に意欲示し、「我々は新規ターゲット、バイオマーカーや作用機序、分子、プラットフォームにおける科学的洞察を必要としている。新規治療法を獲得するための様々なアプローチを必要としており、適切なパートナーと協働することが重要だ」と説明。その上で、「適材の専門家と必要に応じて連携がとれるよう、J&Jとの関係構築が重要だ」と述べ、リソースの有効活用の重要性を強調している。
(The Pink Sheet 9月24日号より)