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ファイザー 腎細胞がん治療薬インライタ錠を新発売 MRに定期訪問を義務付け

公開日時 2012/08/31 04:02

ファイザーは8月30日、「根治切除不能又は転移性の腎細胞がん」の効能で、チロシンキナーゼ阻害薬インライタ錠(一般名:アキシニチブ)を同日に新発売したと発表した。腎細胞がんに対する国際共同フェーズ3試験では、国内でも汎用されているチロシンキナーゼ阻害薬ソラフェニブを対照として初めて、主要評価項目にて有意な有効性が検証された薬剤。米国、スイスに次いで、世界で3か国目の発売となる。

インライタは承認条件として、全例登録の使用成績調査は付いていない。しかし、他の抗がん剤と同様、ときに重篤な副作用の発現も認められることから、同社はインライタの納入にあたり、MRによる適正使用情報の提供とともに、その後の定期的な情報収集訪問を義務付けるとしている。

インライタは、血管内皮増殖因子受容体(VEGFR)-1、-2、-3を選択的に阻害する新規の経口チロシンキナーゼ阻害薬。VEGFRを選択的に阻害することにより、複数の受容体型チロシンキナーゼをターゲットとする他のチロシンキナーゼ阻害薬にみられる副作用を軽減できることが期待されている。

日本からも参加して行われた、一次治療抵抗性の進行腎細胞がん患者715例(日本からはインライタ群25例)を対象とした国際共同フェーズ3試験(AXIS試験)では、無増悪生存期間(PFS)中央値がインライタ群で6.8ヵ月だったのに対し、ソラフェニブ群で4.7ヵ月と、インライタ群はソラフェニブ群に比べてPFSを有意に延長させた(ハザード比:0.664、p<0.0001)。また、奏効率はインライタ群で19.6%(70/358例)に対し、ソラフェニブ群で9.2%(33/357例)と有意に高い奏効率を示した(p<0.0001)。主な副作用は、下痢181例(50.8%)、高血圧140例(39.3%)、疲労124例(34.8%)だった。

薬価(1錠)は、1mg2006.20円、5mg9094.40円。中医協資料によると、市場予測(ピーク時10年後)は、投与患者数1600人、販売金額63億円。

 

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