眼科疾患の近未来市場を探る 分子標的薬の台頭で進む治療の個別化
公開日時 2012/07/30 00:00
連載3回目で取り上げるのは、眼科疾患における新薬の開発の現状と近未来の市場動向。高齢化とともに増加傾向にある。今後注目したいのは、糖尿病患者数の増大に伴い増えている眼の合併症に対する新薬の実用化に向けた動き。糖尿病を原因とする眼疾患には、糖尿病網膜症、糖尿病黄斑浮腫などがあり、後者の新薬候補品は眼科疾患全体の2割強を占める。そして、これらの疾患では分子標的薬の開発が盛んであり、近未来にはそれらの実用化により治療が個別化に向かうことが期待される。また、緑内障の治療は配合剤の登場で、単剤からアドヒアランスの向上が期待できる配合剤にシフトする様相を呈するなど、変化する市場だ。新薬登場で激変する眼科領域の薬物治療のトレンドを、パイプラインリストをもとに探った。(小沼紀子)本誌では国内製薬企業63社の...