FDA DPP-4阻害剤とスタチン初の配合剤を承認
公開日時 2011/10/13 04:00
米食品医薬品局(FDA)は10月7日、2型糖尿病薬DPP-4阻害剤と高脂血症(脂質異常症)薬スタチンの定用量配合剤Juvisync(シタグリプチン+シンバスタチン)錠を承認したと発表した。
承認された用量は、シタグリプチン/シンバスタチンが各々100㎎/10mg、100㎎/20mg、100㎎/40mg。シンバスタチン80㎎は存在するが、最近、肝毒性発現のリスクが高いことが明らかになったため80㎎は除外された。また、同5㎎は用量が低すぎるために定用量配合剤には使用する計画はない。
定用量配合剤は、両剤の臨床経験と両剤が別々に服用された場合の血流へ送達される同量を考慮して決められた。
FDA医薬品評価研究センターのMary・H・Parks代謝・内分泌製品部長は、「Juvisyncは2型糖尿病薬とコレステロール低下剤の初の配合錠だ」と同剤の登場に歓迎を示した。
その上で、「同剤の有効・安全な使用を確保し、個々の患者のニーズに合致させるために、シタグリプチンとシンバスタチンの異なった用量を含んだ低用量の錠剤になっている」と説明した。
FDAは最近、2型糖尿患者へのスタチン投与による、血糖値の上昇を懸念しているが、そのリスクは、心血管イベントの発生リスク抑制効果を下回ると結論付けた。
ただし、Juvisyncの処方情報には可能性のある副作用として記載される。また、製造業者のMSD International GmbH Clonmel (アイルランド)にはシタグリプチン単剤とシタグリプチンとシンバスタチンの配合剤を比較する市販後臨床試験の実施が求められる予定。