ジェンザイム 買収提案拒否も交渉受け入れに含み
公開日時 2010/09/01 04:00
米ジェンザイムは8月30日、仏サノフィ・アベンティスが前日発表した同社への買収提案について、「7月29日付の最初の提案から価格面などでなんらの進展もみられず、提案には応じられない」とのジェンザイムHenri A・Termeer CEOによるサノフィ・アベンティスのChristopher A・Viehbacher CEOへの返信を公開した。
ジェンザイムは、8月24日に同社の銀行関係者がサノフィ・アベンティス側財務アドバイザーと面会した際、同社の製造施設の改善の進展、多発性硬化症治療薬alemtuzumabの有望な将来、コスト削減の実績など非公開情報を提供したことやゴーシェ病治療薬セレザイムの供給不足がほぼ正常レベルに回復したこと、ファブリー病治療薬ファブラザイムの供給は第4半期には増加し始める予定などを伝えたが、サノフィ・アベンティスはそれを考慮せず、買収価格1株当たり69ドルを上げていない批判した。
ジェンザイムは、「我々を著しく過小評価している非現実的な(買収交渉)開始価格」であるため、サノフィ・アベンティスとの買収交渉には臨めないとしているが、価格次第では買収交渉のテーブルに着くことを示唆している。
ジェンザイムは、売却希望価格には言及していないが、米各媒体によると1株当たり75ドルを希望しているという。同社は、株主に対して、いかなるアクションもとる必要はないと呼び掛けた。
ジェンザイムの財務アドバイザーは、Credit Siusse Securities (USA)LLCおよびGoldman、Sachs & Co、法律アドバイザーは、Ropes & Gray LLPが行っている。