FDA Forest社のCOPD治療薬Tudorza Pressiarを承認
公開日時 2012/07/26 04:00
米食品医薬品局(FDA)は、米Forest Laboratories社の抗コリン薬Tudorza Pressair(aclidinium bromide)を慢性気管支炎および肺気腫など慢性閉塞性肺疾患(COPD)に伴う気管支痙攣の長時間維持療法治療薬として承認した。同剤は、長時間作用型ムスカリン受容体拮抗薬で、1日2回投与のドライパウダー。
同剤の安全性・有効性は、3件の臨床第3相試験で検証された。COPDと診断された40歳以上の患者合計1276例をTudorza Pressair投与群とプラセボ投与群に割り付けた。Forest Laboratories社によると、FEV1(1秒間呼気量)が、Tudorza Pressair投与群では、12週間観察の結果、プラセボ投与群に比べ有意に改善されたという。
FDA医薬品評価研究センター(CDER)のCurtis Rosebraugh医薬品評価第2部長は、「COPDは、時間をかけて悪化する重篤な疾患」と指摘しながら、「今回の承認で、この身体を消耗させる疾患に悩む数百万人の患者へのオプションが拡大された」と同剤市場導入を歓迎した。
Forest Laboratories社のHoward Solomon会長、CEO兼社長は、「Tudorza Pressairの承認は、Almirall社との提携における重要なマイルストーンを刻むもので、わが社の呼吸器領域とCOPD患者への貢献を進展させるもの」との同剤承認についての同社経営戦略上の位置づけをコメントした。
Forest Laboratories社は、同剤を2005年にAlmirall社(本社:スペイン・マドリード市)から導入、米国での実施権を獲得、日本では、杏林製薬が国内での開発・販売権をAlmirall社から導入している。