ガーダシルの肛門がん適応 CBERは懸念なし、ACIPの評価は?
公開日時 2010/12/06 04:00
米食品医薬品局(FDA)生物製剤評価研究センター(CBER)は、米メルクのHPV(ヒトパピローマウイルス)ワクチン、ガーダシルについて、HPV6、11、16、18型によって引き起こされる男女の肛門上内皮腫瘍(AIN)および肛門がんの適応を承認することについて問題ないと見ている。
同剤がFDA承認を取得した場合、疾病管理予防センター(CDC)の予防接種諮問委員会(ACIP)が男性での定期接種を認めるかに注目が集まっている。メルクにとっては、ACIPの審議は少年や成人男性で同剤の使用が普及する問題だけに重要な意味がある。
臨床試験では、同性愛関係にある男性602名のデータがピボタル試験となっており、同剤が高い有効率を示した。
FDAが年末承認の見込みで、来年2月にACIPが審議予定だ。10月に開催されたACIPの会議では、同剤が男性の性器疣贅の適応を取得後、男性への同ワクチン定期接種は費用対効果が十分でないという理由で、定期接種を推奨しなかったと伝えられている。しかし、その後、ACIPはメルクから費用対効果の問題などで意見聴取している。
ACIPのHPVワクチン実務者グループの疫学者は、委員会は結局、男性への定期接種を勧告するのではないかと見ている。
(The Pink Sheet 11月15日号より) FDAと米国製薬企業の情報満載 “The Pink Sheet”はこちらから