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名古屋大学医学部附属病院 医療現場の文書検索に生成AI活用 情報検索の時間短縮など働き方改革を支援

公開日時 2024/12/25 04:52
名古屋大学医学部附属病院は12月23日、生成AIを活用した医療現場の文書検索に関する共同研究を開始したと発表した。システムリサーチ社の開発した文書検索支援サービスを活用し、医師や看護師が医療現場で医療機器の使用方法についてチャット形式で質問した際に、容易に検索・調査・確認できる文書検索アプリケーションを開発する。医療従事者が情報検索に費やしていた時間を大幅に削減することで、業務効率化を図り、医師の働き方改革にも貢献したい考え。

共同研究には、システムリサーチ社が開発・提供する文書検索支援サービス「デジクエリ」を活用する。デジクエリは、日本IBMのAI文書検索システム「IBM Watson Discovery」と、AIおよびデータ・プラットフォームのIBM watsonxの主要コンポーネントの1つで生成AI技術を搭載した「IBM watsonx.ai」を活用して、システムリサーチ社が開発したサービス。

◎検証予定の医療機器 生体情報モニタや輸液ポンプなど

検証予定の医療機器として、①生体情報モニタ(心電図や呼吸、体温、血圧などの生体情報を測定・記録する機器)、②輸液ポンプ(患者に薬剤や輸液を正確に投与するために使用)やシリンジポンプ(注射器に充填された薬剤や溶液をあらかじめ 設定した速度で持続的に注入する機器)等の中央管理機器、③酸素流量計(患者に適量の酸素を吸入させるための機器)や壁掛け吸引機(壁に掛けた状態で使用できる吸引機)、④超音波画像診断装置-などを想定。

医師や看護師が質問を入力すると、AI文書検索システム「IBM Watson Discovery」が院内文書から必要な情報を検索。その内容についてはデジクエリを通じて、「IBM watsonx.ai」に送り、院内文書の要約と回答を作成し、質問者に回答するという流れになる。

◎情報検索時間の大幅削減で業務効率化 医療の質の向上や現場の労働環境の改善を実現

名古屋大学医学部附属病院とシステムリサーチ社は共同研究を通じて得られた成果を基に、他の医療現場の様々な領域での活用方法を検討し、新たな応用や展開を進めることで、医療版「デジクエリ」の更なる精度向上と確立を目目指す。また、情報検索に費やしていた時間を大幅に削減することで、業務効率化を図り、医療の質の向上や現場の労働環境の改善を実現する。加えて、2024年4月施行の「医師の働き方改革」にも貢献するとしている。研究期間は24年12月から25年5月。研究成果についても25年6月以降に公開する予定。
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