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BMS・大羽オンコロジー事業部門長 MRがリモートで「複合がん免疫療法」の院内多職種連携をサポート

公開日時 2021/09/13 04:53
ブリストル マイヤーズ スクイブの大羽克英・執行役員オンコロジー事業部門長は本誌取材に応じ、MRがリモートを活用して複合がん免疫療法の院内連携をサポートする活動に注力していることを明らかにした。オプジーボとヤーボイを併用する複合がん免疫療法は、患者の生存期間の延長が期待される。一方で免疫関連有害事象(immune-related adverse events: irAE)の管理が治療継続に際し極めて重要となる。このため、がん専門医以外の循環器、呼吸器、内分泌の医師や薬剤師、看護師をワンチームとする院内多職種連携が必須だ。同社はMR自らがファシリテーターとなり、こうした院内の医療チームにirAEなどの情報をWebセミナーなどで提供。その後の医療者同士のディスカッションなどをフルリモートで支援している。

◎「Japan2023(J-23)」をミッション 中期的目標は「がんを慢性疾患に」

同社は「Japan2023(J-23)」と題し、BMSが目指すべき姿を明示している。これを踏まえてオンコロジー事業部門は、長期的に「がんを治せる病気に」、中期的に「がんを慢性疾患に」、短期的には「がんの治療を変え、10万人の笑顔を取り戻す」という目標に取り組む。これらを実現する同社のドライバーは、オプジーボやヤーボイといった免疫チェックポイント阻害薬の存在だ。特に、複合がん免疫療法は、患者の生存率向上などに大いに貢献するなど、全社的な目標である「業界のゲームチェンジャー」を目指し、「2023年までに250万人の日本の患者の人生に違いをもたらす」とも強調している。

大羽事業部門長は、「メラノーマ(悪性黒色腫)における全生存期間の中央値は72.1か月で、20年前に比べて10倍以上も延びた」と紹介。このうち77%が無治療を継続しているとして、「複合がん免疫療法はミッションに掲げる“がんを慢性疾患に”近づけるものであり、それを実現するのがBMSだ。我々は非常に使命感をもって取り組んでいる」と胸を張った。

◎MRがファシリテーター ベストプラクティスに関する情報共有

一方で複合がん免疫療法には、irAEという免疫系の副作用があり、「長期にわたってがん免疫療法を続けるためには、副作用の早期発見、早期介入が大きなカギになる」と大羽事業部門長は指摘する。実際にirAE対策においては、「看護師や薬剤師のサポートなくして患者を助けることはできないことが分かっている」(大羽事業部門長)と指摘。このため院内で主治医と他診療科の医師、看護師、薬剤師によるチームで対応することも増えてきたと話す。

大羽事業部門長はこうした医療現場が直面する課題に対応するため、「そこにMRがファシリテーターとして入り、ベストプラクティスに関する情報共有のためのWebセミナーや、自分たちの施設で何をどうするかのディスカッションを行う場づくりに挑戦している」と明かしてくれた。6月からMRのトレーニングに着手し、7月以降はフルリモートを活用した情報提供活動も活発化しているという。

◎医療者からの評判も上々「非常によいフィードバックが戻っている」

大羽事業部門長は、「医師も看護師も全員PCからアクセス頂き、そこをファシリテーションするというレベルの高いもので、MRは、まずは機材の使い方から、どこで、どんなシナリオで進めていくかに関する全体トレーニングと個別トレーニングを行い、万全な状態で進めさせて頂いた」と振り返った。これまでのところ医療者からの評判も上々とのことで、「非常によいフィードバックが戻っている。コロナ禍で難しい状況ではあったが、実施してよかったと思っている」と自信を覗かせた。また、大羽事業部門長は、「こうしたMRによる取り組みは病院内に止まらず、地域の医療者間連携にも活かしたい」と意気込んだ。



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