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薬食審 12月3日に第一部会 末梢性神経障害性疼痛薬、AD/HD薬など8製品を審議

公開日時 2018/11/20 03:51

 厚労省は、12月3日に新薬の承認の可否などを検討する薬食審・医薬品第一部会を開催する。このなかには第一三共が承認申請した末梢性神経障害性疼痛に用いるタリージェ錠(一般名:ミロガバリンベシル酸塩)や、塩野義製薬が申請した注意欠陥/多動性障害(AD/HD)の治療に用いるビバンセカプセル(リスデキサンフェタミンメシル酸塩)などがある。この日は計8製品の承認可否について審議する予定。

【審議予定品目】(カッコ内は一般名、申請企業名)
イベニティ皮下注105mgシリンジ(ロモソズマブ(遺伝子組換え)、アステラス・アムジェン・バイオファーマ):「骨粗鬆症」を対象疾患とする新有効成分含有医薬品。

骨細胞から分泌される糖タンパク質スクレロスチンと結合してその作用を阻害し、骨形成を促進し、骨吸収を抑制するヒト抗スクレロスチンモノクローナル抗体製剤。日本ではアステラス・アムジェン・バイオファーマとアステラス製薬が共同開発した。

スーグラ錠20mg、同錠50mg(イプラグリフロジンL-プロリン、アステラス製薬):「1型糖尿病」を追加する新効能・新用量医薬品。

ファーストインクラスのSGLT2阻害薬。1型糖尿病の適応が承認されると、SGLT2阻害薬としては初となる。アステラスが製造販売し、寿製薬、MSDとともに共同販促している。

ビバンセカプセル20mg、同カプセル30mg(リスデキサンフェタミンメシル酸塩、塩野義製薬):「注意欠陥/多動性障害(AD/HD)」を対象疾患とする新有効成分含有医薬品。

シナプスに存在する受容体を介してドパミンとノルアドレナリンの遊離促進・再取り込み阻害作用を有する中枢刺激薬。これらの神経伝達物質の働きを強めることで、ADHDの諸症状を改善すると考えられている。

ADHDは不注意、多動性、衝動性の3症状を主な特徴とする発達障害のひとつで、心理社会的治療・支援と薬物療法で治療可能な脳機能の障害。

リスデキサンフェタミンメシル酸塩はシャイアーの創製品で、米国製品名は「VYVANSE」。17年の世界売上は21億ドル、前年比7%増だった。塩野義が11年に国内開発・商業化権を取得した。

ビムパットドライシロップ10%、同錠50mg、同錠100mg、同点滴静注200mg(ラコサミド、ユーシービージャパン):既承認の「てんかん患者の部分発作」に今回、小児の用法・用量を追加する。

小児の用法・用量の追加に伴い、ドライシロップ製剤と点滴静注製剤を追加する。申請区分は、ドライシロップは新用量・剤形追加に係る医薬品、既承認の50mg錠、100mg錠は新用量医薬品、点滴静注製剤は新投与経路医薬品――となる。なお、ドライシロップ、点滴静注製剤とも承認されれば成人にも使える。

既存の抗てんかん薬とは異なる新しい作用機序を有し、電位依存性ナトリウムチャネルの緩徐な不活性化を選択的に促進することで神経細胞の過剰な興奮を低下させる。

タリージェ錠2.5mg、同錠5mg、同錠10mg、同錠15mg(ミロガバリンベシル酸塩、第一三共):「末梢性神経障害性疼痛」を対象疾患とする新有効成分含有医薬品。

α2δ(アルファ2デルタ)リガンド。作用機序は、国内販売されているリリカと同じく、電位依存性カルシウムチャネルのα2δサブユニットに結合するもの。それにより痛みに関与する神経伝達物質の過剰な放出を抑制し、効果を発揮すると考えられている。

ミネブロ錠1.25mg、同錠2.5mg、同錠5mg(エサキセレノン、第一三共):「高血圧症」を対象疾患とする新有効成分含有医薬品。

ミネラルコルチコイド受容体ブロッカー。過剰に活性化することで血圧の上昇が起こるというミネラルコルチコイド受容体に対し、その活性化を阻害することで降圧作用を発揮すると考えられている。同受容体の過剰な活性化は心臓、血管、腎臓などの臓器障害を促進することから、臓器保護作用も期待されている。

デムサーカプセル250mg(メチロシン、小野薬品):「褐色細胞腫のカテコールアミン分泌過剰状態」を対象疾患とする新有効成分含有医薬品。希少疾病用医薬品。厚労省の「医療上の必要性の高い未承認薬・適応外薬検討会議」からの開発要請品目。

メチロシンはカテコールアミンの産生に関わるチロシン水酸化酵素を阻害し、褐色細胞腫から過剰に産生されるカテコールアミンを減少させ、カテコールアミン過剰分泌による症状を軽減する。このため交感神経遮断薬などでは症状が十分コントロールできない患者に対して症状改善の効果が期待されている。

褐色細胞腫は、副腎髄質または副腎外傍神経節に由来する神経内分泌腫瘍。褐色細胞腫から過剰に産生されるカテコールアミンにより、高血圧、頻脈、頭痛、動悸、発汗、便秘などの症状が認められる。

レルミナ錠40mg(レルゴリクス、武田薬品):「子宮筋腫に基づく諸症状」を対象疾患とする新有効成分含有医薬品。

1日1回経口投与のゴナドトロピン放出ホルモン(GnRH)受容体拮抗薬。武田薬品が製造販売承認を取得後は、あすか製薬が販売及びプロモーション活動を行う契約を締結している。

【報告予定品目】(カッコ内は一般名、申請企業名)
報告品目は、医薬品医療機器総合機構(PMDA)の審査段階で承認して差し支えないとされ、部会では審議せず、報告のみでよいと判断されたもの。

ビソノテープ2mg、同テープ4mg、同テープ8mg(ビソプロロール、トーアエイヨー):「頻脈性心房細動」を追加する新効能・新用量・剤形追加に係る医薬品。

経皮吸収型のβ1遮断薬。頻脈性心房細動の効能追加に伴い、2mg製剤を追加する。4mg製剤、8mg製剤は既収載品で、効能及び用量を追加する。

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